学生時代の思い出(その③/完結)。 | なちゅの市川綜合研究所

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(前回からの続き)
私が"1円抜き"を繰り返していたこのプライムシステムという会社は後に
サンライズテクノロジーという社名に変わり、上場廃止となったのですが、
本当にとんでもない会社でした。というのも実はこの会社、東証の子会社
だった東証コンピューターサービス(TCS)という子会社を抱えていたため、
本業はボロボロなのですが「何かあったら東証が何とかしてくれるはず」
という共通幻想の下、ボロ株愛好者達が群がるイナゴ銘柄だったのです。

そんなことを知ってか知らずか、会社側は株価の値持ちが良いことを活か
してMSCB(転換価格修正条項付転換社債)を発行して増資しまくり、会社の
延命だけを目的に、株主価値を極限まで薄めてきました。最終的に株価が
1円ヤリ気配になった時はさすがに底かと思ったのですが、更に株式併合
なる荒業を繰り出し、株価は事実上「1円以下」まで下がってしまいました。

私は株価が20円台の頃から、「1円以下」になるまで握っていましたので、
およそ25万円近い大損失をこうむりました。言うまでもなく学生にとっては
大金で、私は2ヶ月分の給料に相当するお金をあっという間に失いました。


この頃私は運転免許を取るのに、親に20万円位出してもらっていたことも
あり、一体自分が何をやっているのかわからず、茫然自失する日々が暫く
続きました。「もう株なんかやめよう、」と思ったことは一度や二度ではあり
ませんが、25万円のお金を失ったこの時はさすがにやめようと思いました。

結局、高すぎる授業料を払わされた私は、この時以下の教訓を学びました。

・「MSCBを発行する銘柄には近づかない」
・「株価は1円が底とは決まっていない」
・「お上が必ず助けてくれるとは限らない」

ただこの時、投資資金はほとんど溶かしてしまっていたため、こんな教訓が
何時役に立つのかもわからず、「これは授業料にすらならないんじゃないか
・・・」などと思ったのは、いまだによく覚えています。

(※本連載はいったんこのエントリで完結します。
  気が向いたときにまた続編を書きたいと思います)

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