【3418】バルニバービ(東証マザーズ) ---
現在値 3235円/100株 PER27.7 PBR7.13 7月配当優待 1月優待
カフェ・レストランを直営展開。水辺・公園・公共施設など出店独自色。
配当金は7月一括配当10円のため、配当利回りは0.31%となります。
バルニバービは株主優待を実施しており、1月・7月末現在の単元株主
に2,000円分の優待券を進呈していますので、配当優待利回りは1.54%
となります。なおこの他に長期優遇制度として、店舗での割引や限定
のイベントに参加出来るメンバーシップ制度が用意されています。
業績は下記の通りとなっております。
■2013年7月期 売上高 51.8億円、経常利益 2.7億円 EPS 32.9円
■2014年7月期 売上高 59.5億円、経常利益 2.5億円 EPS 46.4円
■2015年7月期 売上高 66.4億円、経常利益 4.8億円 EPS 81.3円
■2016年7月期 売上高 84.6億円、経常利益 5.8億円 EPS 88.5円
■2017年7月期 売上高 102億円、経常利益 8.0億円 EPS 113円 ce
□2017年1月中 売上高 48.0億円、経常利益 3.3億円 EPS 48.2円 ce
2016年7月期の売上高は前期比27.5%増の84.6億円、経常利益は22.5%
増の5.8億円となり、昨年10月の上場時の計画を守って着地しました。
店舗純増が13店(期末71店舗)あったため、トップラインは相応の伸び
を示したものの、既存店の売上自体はそこそこだったため、経費削減
策の実行により、予定の利益水準を確保しました。
なお今2017年7月期の売上高は20.5%増の102億円、経常利益は35.8%
増の8.0億円と今期も2割を超える増収・増益を予想しています。新店に
よる店舗純増数は前の期並みとなる公算ですが、大津のホテル事業や
豊中市のブーランジェリーといった大型案件が寄与する見通しです。
当社の期中業績の特徴として、ゼットン等と同様に店舗のテラス席比率
が高いことから、1Qと4Qに著しい業績の偏重が見られる「ビアガーデン」
型であることが挙げられます。そのため、1Qで数字が良くても飛びつくの
は危険ですし、また3Qの進捗率も低く出るので過度に不安視する必要も
ないのですが、4Qを〆ないとわからない"闇鍋"であることは要注意です。
また今期の個別案件としては、JR西日本・日本エスコン(※同社が内装・
設備を投資)と組んだ大津のカプセルホテル「THE CALENDAR」を10月
に開業させているほか、その他にも豊中市のブーランジェリーや草津川
跡地PJなどの大型案件が目白押しです。直近では名城公園や奈良市の
観光センターからも受注出来ているため、新店には困らない状況です。
そもそも当社は「バッドロケーション」と呼ぶ、ニ等地・三等地出店を得意
としているはずですが、過去の実績と東証上場による信頼度向上により
足許では紀尾井町ガーデンテラス等の一等地ばかりに出店しています。
ただこれはデベからの"誘致"が多い証拠でもあり、当社にとってかなり
有利な賃貸借条件で新規出店が出来ているものと推察されます。
ひとつ気になるのは蔵前・両国・千住・南船場と固定資産の取得を継続
的に行っていることであり、GARBの旗艦店である南船場は仕方ないと
しても、あとは自社のオペレーションにより街を作って地上げ出来ないと
全部裏目に出ます。バッドロケーションの不動産取得であることも考慮
すると"信用2階建て"のような施策ですので、その辺は要注意です。
また、固定資産の取得を進めるとなると、なおさらお金が必要ですので、
去年の上場時に6億円しか調達出来ていないことや、16億円の借金を
考慮すると、本来はたとえ10円であっても配当すべきではありません。
・・・ということで、マザーズに上場して1年経ったことや、この辺の固定
資産の取得によるイケイケ施策、佐藤社長の優待にまつわる発言等
を総合的に勘案していくと、また点が線として繋がるようなシナリオが
浮かんできますが、その先は各位ご想像ということでお願いします。
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特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。



