「bills」を銀座・カルティエ最上階に出店、サニーサイドアップ(2180)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【2180】サニーサイドアップ(東証JQG) --

現在値 860円/100株 PER25.5 PBR2.50  6月配当 株主優待

企業PRや販促支援(SP)が主力。スポーツビジネス、飲食店等の開発に強み。
配当金は6月の年1回20円で、配当利回りは約2.33%となります。

サニーサイドアップは株主優待制度を実施しており、6月末の単元株主に対して
「bills」でリコッタパンケーキ等のフードメニューとソフトドリンクの無料サービス券
を進呈しておりますので、配当優待利回りはおおよそ4.66%となります。


業績を確認していきます。
■2013年6月期 売上高 130億円、経常利益 5.5億円 EPS 102円  
■2014年6月期 売上高 124億円、経常利益 1.5億円 EPS▲2.2円
■2015年6月期 売上高 119億円、経常利益 0.8億円 EPS▲93.8円    
■2016年6月期 売上高 133億円、経常利益 2.3億円 EPS▲60.4円 
■2017年6月期 売上高 140億円、経常利益 2.0億円 EPS 33.1円 ce
□2016年12月中 売上高  73.5億円、経常利益 0.8億円 EPS 16.1円 ce

2016年6月期通期の売上高は前期比12.2%増の133億円、経常利益は同182%増
の2.3
億円となり、中間時点の増額修正水準を上回って着地しました。主力のPR
事業が人材投資先行でやや伸び悩んだものの、販促支援(SP)・MD事業や外食
の「bills」が順調に推移して、両セグメント利益が黒転し、収益を押し上げました。

なお今2017年6月期の売上高は4.8%増の140億円、経常利益は▲14.6%減の2.0
円を予想しています。PR事業は引き続き人材投資で伸び悩むものの、「bills」
のワイキキ店の復調や、10月1日は銀座2丁目交差点・中央建物の建替えである
「Okura House(カルティエ)」の最上階に、満を持して銀座店を出店したため、この
分の新店効果の寄与が予想されます(家賃もかなり高そうですが・・・。)


また、当社は毎年ローリング形式(但しローリングは定性的内容が中心)の中計も
開示しており、5年後の2021年6月期に売上高265億円(CAGR15%)、最終利益18.5
億円(※直近赤字のため爆発的増加)と超意欲的な数字を置いています。PR事業
の受託件数は足許で年率10%程度ずつ伸長していることに加え、
「bills」ワイキキ
店の復調・韓国2店舗の好調を梃子にした、「bills」の新規出店などにより数字を
作っていくものと思われますが、現状では材料が少なく評価が難しい状況です。

同様に株主還元についても流動的であり、前の期には計30円を配当したものの、
今期は記念配を全剥落させた20円配当を予想しています。先述の中計上では、
ROE40%という定量目標を置いているため、株主還元に関しても意欲的な数字と
言えますが、今期予想ベースのROEは9.5%に過ぎないため、株主還元に関し
ても、配当や自社株買いどうこうを論じるような段階にはなさそうな感じです。

当社は同業のベクトルに負けじと、売り出し中のトランジットジェネラルオフィスと
親密関係を保っているほか、第二のスタバとしてサザビーリーグが引張ってきた
「Shake Shack」のプロモーションを引き受けるなど、PR会社らしく色々と話題性の
ある話が多いですが、次原代表と不動産鑑定士の山口三尊センセイとの間にも
あれこれあったりしますので(詳細に関しては言及しない)、会社規模のわりには
注目しがいのある会社だとは思います。

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