相次ぐ海外M&Aで業績飛躍期へ、ユニバーサル園芸社(6061)。 | なちゅの市川綜合研究所

なちゅの市川綜合研究所

「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報等に基づき、作成されています。
当ブログの情報に全面的に依拠することはお控えいただき、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。

IMG_4490.JPG
【6061】ユニバーサル園芸社(東証JQS) ---

現在値 2,702円/100株 PER10.9 PBR1.22  6月配当 株主優待

オフィスなどへの観葉植物レンタル大手。園芸・生花などの小売を拡大。

配当金は6月の年1回35円で、配当利回りは約1.29%となります。
ユニバーサル園芸社は株主優待制度を実施しており、6月末の単元株主に対し
2,000円分のクオカードを進呈しておりますので、配当優待利回りは2.03%です。

業績を確認していきます。
■2013年6月期 売上高 34.3億円、経常利益 6.0億円 EPS 143円  
■2014年6月期 売上高 37.8億円、経常利益 6.1億円 EPS 154円
■2015年6月期 売上高 40.1億円、経常利益 5.9億円 EPS 188円    
■2016年6月期 売上高 58.4億円、経常利益 7.4億円 EPS 205円 
■2017年6月期 売上高 72.0億円、経常利益 9.3億円 EPS 258円 ce
□2016年12月中 売上高  35.0億円、経常利益 4.3億円 EPS 120円 ce

2016年6月期の売上高は前期比45.7%増の58.4億円、経常利益は同23.9%増の7.4
億円となり、期初計画を上回って着地しました。主力のグリーン事業が引き続き
堅調に推移したほか、2015年4月末に完全子会社化した高島屋植物園(年商は
5億円超、卸のため利益は僅少)が通期で寄与し、大幅増収となりました。

なお今2017年6月期の売上高は23.3%増の72億円、経常利益は22.1%増の9.0億
円を予想しており、2期連続でトップライン段階からの2割成長を予想しています。
2月に米国子会社であるローリング社が同業他社よりノースカロライナ州の2店舗
を買収しているほか、5月にもワシントンDCに拠点を置くプレミア社(年商6.7億円)
を買収しているため、米国子会社の業容拡大が通年で寄与する見込みです。

また、4年後の2020年6月期を最長として、目標売上高を100億円(CAGR14%)、
経常利益は13.0億円(CAGR15%)の数値を置いているほか、伸び幅の目安として
「毎年2桁成長目指す」としています。当社は上場こそ4年前ですが、創業は1974
年とそれなりに業歴のある会社となっており、手元現金18億円に対して、借金が
8億円と財務も比較的良好です。そのため、上述したようなMAによる業容拡大が
可能な状況であり、堅調な本業でのCFを原資とした積極経営が期待できます。

ちなみに当社は本社を大阪府茨木市に置いており、同じく大阪拠点の大和リース
(大和ハウス完全子会社、旧社名大和工商リース・元東証一部上場)から出資を
受けるなど大和ハウスと距離か近いのもポイントです。実際に大和リースが展開
する商業施設・フレスポ稲毛にも小売店舗を出店するなどしているため、今後も
強力な後ろ盾としてサポートが期待されます。

一方、株主還元的なところに目を移すと、実績35円配と前期比5円増配ながらも、
配当性向は17%に留まっており、今期は増益となるため、配当性向は14%台まで
低下してしまいます。また、クオカード2,000円分を進呈する株主優待制度を導入
したものの、未だ株主数は1,141名に留まっていることもあり、会社側はもう一段
の株主還元の拡大を図ってくる可能性があると思われます。

会社四季報 2016年 4集秋号 [雑誌]

新品価格
¥2,060から
(2016/9/4 17:28時点)

*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
 特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に 
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。

このエントリーをはてなブックマークに追加にほんブログ村