
【8252】丸井グループ(東証一部) ---
現在値 1,399円/100株 PER18.4 PBR1.6 3月配当優待 9月配当優待
自社販売から賃貸へ切り替え中。自社カードによる割賦販売が収益源。
配当金は年2回・合計32円のため、配当利回りは約2.29/%となります。
丸井グループは株主優待制度を実施しており、3月末・9月末に単元以上
を保有する株主に対して、1,000円分の商品券および同額のwebクーポン
を進呈しておりますので、配当優待利回りは約5.14%となります。また
別途、3月末にはカード会員限定で1,000ポイントを進呈しています。
業績を確認していきます。
■2013年3月期 売上高 4,073億円、経常利益 244億円 EPS 48.4円
■2014年3月期 売上高 4,164億円、経常利益 276億円 EPS 56.3円
■2015年3月期 売上高 4,049億円、経常利益 280億円 EPS 58.9円
■2016年3月期 売上高 2,458億円、経常利益 291億円 EPS 70.7円
■2017年3月期 売上高 2,525億円、経常利益 320億円 EPS 78.4円 ce
□2016年9月中 売上高 1,200億円、経常利益 130億円 EPS 30.9円 ce
2016年3月期の売上高は前期比39.2%減の2,458億円、経常利益は同4.5
%増の291億円となり、期初計画未達となりました。売上高から大きく減少
していますが、これは消化仕入取引が従来の総額表示から利益相当額
の純額表示に変更されていることが主な要因となりますが、小売事業
自体も暖冬の影響でアパレルが苦戦しました。ただ利益柱のカード事業
に関しては積極的な新規会員の取込みにより、計画を若干上回りました。
なお今2017年3月期の売上高は2.7%増の2,525億円、経常利益は9.7%増
の320億円と増収増益を見込んでいます。4月開業の博多マルイがほぼ
通期で寄与することによる増収やエポスカード会員の順調な増加により
7期連続の増益を確保する見通しです。特に今期は家賃収入を目的とす
るSC型(※要は定期借家契約中心の"パルコ型")への転換が一層進み、
人件費の削減も相俟って、採算性が一段と向上します。
今期は2021年3月期を最終年度とする新中計の初年度であり、5年後に
営業利益500億円(直近実績296億円、営業益CAGR11%)を目指します。
前述したSC型店舗への切替を進めるほか、カード・キャッシング事業
と持ち前の与信能力を活かした家賃保証などを"フィンテック事業"と
して再定義し、これまたパルコ同様にコンテンツ投資等を開始します。
また新中計期間より配当性向を従来の「30%以上」から「40%以上」に10%
切り上げ、今期は10円増配の年間32円配当を予想しています。さらに
ポイントなのは、この中計期間で営業利益が1.7倍弱にしかならない
のに、EPS目標は130円で置いており、1.8倍強となっていることです。
これは足元で積極化させている自社株買いをより強力に推進すること
に他ならないと思われ、総還元性向は前々期の125%、前期の228%に
続き、今期も総還元性向100%オーバーが続く見通しとなっています。
そんなわけで、同族会社特有のスピード感を活かし、ここ数年の間に
かなり筋肉質な会社へと飛躍的な変貌を遂げている印象を受けます。
百貨店と異なり、顧客基盤がインバウンドや中高年層に偏っておらず、
若年層から小売と割賦・キャッシングで「薄く広く」かき集める商売を
長年営んできただけあって、独り勝ちの目も出てきたように思います。
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。




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