円高逆風で5期振り減益へ、河西工業(7256)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【7256】河西工業 (東証1部) ---

現在値 897円/100株 PER5.1 PBR0.83 3月配当株主優待 9月配当

自動車内装インテリア部品メーカー。ドアや天井など。日産向6割強。
配当金は3月9月の合計30円配当のため、配当利回りは3.26%となります。

河西工業は株主優待制度を実施しており、3月末に100株以上を保有
する株主に対して、1,000円分のクオカードを進呈しておりますので、
配当優待利回りは約4.45%となります。

業績を確認していきます。  
■2013年3月期 売上高 1,463億円、経常利益 39.9億円、EPS 35.7円  
■2014年3月期 売上高 1,794億円、経常利益 96.3億円、EPS 156円
■2015年3月期 売上高 2,147億円、経常利益 117億円、EPS 174円
■2016年3月期 売上高 2,379億円、経常利益 161億円、EPS 224円
■2017年3月期 売上高 2,200億円、経常利益 127億円、EPS 178円 ce
□2016年9月中 売上高 1,100億円、経常利益 64.5億円、EPS 91.9円 ce

2016年3月期通期の売上高は前期比10.8%増の2,379億円、経常利益は
同37.0%増の161億円となり、期初および中間時点の増額修正値に対し
ても上振れして着地しました。下期にかけての円高是正と主得意先で
ある日産の北米・アジア圏での販売堅調の影響を受け、前々期に引き
続き2桁の増収増益を確保しました。

なお今2017年3月期の売上高は7.6%減の2,200億円、経常利益は21.2%減
の64.5億円と実に5期振りの減益を見込んでいます。日産の北米SUV向け
の増産が続き、中国のホンダ向けも好調に推移すると見込まれるものの、
足元での円高基調が重しとなります。前期ドル円想定レート121円を110
円に修正しているものの、既に100円割れを睨む展開となっているため、
海外売上比率が7割(74.8%)を超える当社にとっては大打撃どなります。
現レートが続く場合、通期経常利益は50億円程度に留まると思われます。

当社は「KR10」という長期経営計画(2014-23/10Y)の序盤年度となっており
為替の追い風はあるものの、既に2018年3月期の中間目標値である売上
高2,350億円をクリアしています。相変わらず日産依存比率が65%と高いも
のの、北米ではスバルから初受注を果たすとともに、トヨタ・ダイハツから
も新規受注しているため、日産を除く売上高は4期前から年率2割の伸び
を果たしているため(417→837億円)、徐々に顧客の分散も進んでいます。

また当社は2014年3月期から連続増配を続けており(9→11→16→26円)、
今期は4円増配の30円配を予想しています。特に株主還元方針を定めて
いるわけではありませんが、今年10月に創立70周年を迎えるため記念
配当が期待されます(※これまでは市場変更時に記念配の実績あり)。

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