今期も業績は横ばい圏、アジュバンコスメジャパン(4929)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【4929】アジュバンコスメジャパン(東証1部) ---

現在値 887円/100株 PER15.3 PBR1.72 3月配当優待

美容室経由でスキンケア、ヘアケア製品販売。関西地盤で高価格品多い。
配当は3月一括の24円配のため、配当優待利回りは2.74%となります。

アジュバンコスメジャパンは株主優待制度を導入しており、3月末に100株
以上を保有の株主に対して、5,000円分の自社ヘアケア製品を進呈しており
ますので、配当優待利回りは約8.34%となります。

業績を確認していきます。
■2013年3月期 売上高 41.4億円、経常利益 9.7億円、EPS 85.9円  
■2014年3月期 売上高 44.6億円、経常利益 10.0億円、EPS 76.1円
■2015年3月期 売上高 45.7億円、経常利益 7.5億円、EPS 6.1円
■2016年3月期 売上高 45.0億円、経常利益 7.0億円、EPS 33.8円
■2016年3月期 売上高 51.3億円、経常利益 7.7億円、EPS 56.5円 ce
□2016年9月中 売上高 24.7億円、経常利益 3.8億円、EPS 27.6円 ce

2016年3月期の売上高は前期比2.3%減の44.0億円、経常利益は同6.9%
減の7.0億円となり、期初計画を下回りました。ネットでの不正流通対策
の一環として大口代理店との取引を打ち切った影響で、特にスキンケア
製品において大幅減となりました。

なお今2017年3月期の売上高は16.7%増の51.3億円、経常利益は8.8%増
の7.7億円を計画しています。今期は新製品の上市をおこなわず既存品
のテコ入れに注力し、代理店取引の深耕を図ります。また期初の業績
予想には織り込まれていませんが、5月に美容業界向けシステム開発を
行う岡山のエクシードの株を買い増しして、完全子会社化しているため
(※追加取得額3.2億円、年商6.5億円、経常利益0.3億円)、同社の業績
が6月からオンされることを考慮すると、売上高は確保されそうです。

当社は昨年から理化学研究所で再生医療を手掛ける辻チーム、および
オーガンテクノロジーズと3者で毛髪再生にかかる共同研究を開始して
おり、新しい機能性を持ったヘアケア剤の開発を目指しています。本年
2月に契約を締結していますが、共同研究期間が約2年半の時限契約と
なっていることもあり、来年度あたりには新製品上市が期待されます。

当社は減益基調とはいえ無借金経営を継続しており、毎期順調に利益
剰余金を積み上げているため、財務的に非常に良好な状態が継続して
おります。しかしながら前期の配当は上積なく24円配を継続しており、
今期の配当予想についても24円で出してきました。

ある程度成熟している会社なので、本来であればより株主還元に舵を
切ってもいい筈ですが、不正流通品の横行により、当社の顧客代理店
への求心力が低下しているため、先行警戒感があるのかもしれません。
当社主催のセミナーへの代理店動員数が大幅に落ち込んでいたり、
中村社長が今期から会長に退任したのにも、やや引責感が漂います。

*参考記事 2015-08-10 925円 ---
非正規流通の悪影響が一巡、アジュバンコスメジャパン(4929)

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