高値での公募資金が潤沢で実質無借金、タマホーム(1419)。 | なちゅの市川綜合研究所

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「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
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【1419】タマホーム(東証一部) 投資判断 新規Inline

現在値 473円/100株 PER14.1 PBR1.20 5月配当株主優待 11月優待

注文住宅会社。ロードサイド型独立店を積極展開し大々的な広告で集客。
配当金は5月の年1回10円のため、配当利回りは約2.13%となります。

タマホームは株主優待制度を実施しており、5月末11月末に単元株以上
を保有する株主に対して500円分のクオカードを進呈しておりますので
配当優待利回りは約4.26%となります。また3年以上保有継続する株主
に対しては長期優遇措置により、クオカードが倍の千円分となります。

業績から確認していきます。
■2012年5月期 売上高 1,696億円、経常利益 40.9億円 EPS 35.1円 
■2013年5月期 売上高 1,523億円、経常利益 50.0億円 EPS 112円  
■2014年5月期 売上高 1,695億円、経常利益 45.0億円 EPS 57.1円
■2015年5月期 売上高 1,495億円、経常利益 20.1億円 EPS▲21.3円
■2016年5月期 売上高 1,537億円、経常利益 28.0億円 EPS 33.3円 ce 
□2015年8月1Q 売上高 221億円、経常利益▲30.6億円 EPS▲76.2円
□2015年11月中売上高 670億円、経常利益▲14.0億円 EPS▲43.3円 四e

2015年5月期の売上高は前期比▲11.8%減の1,495億円、経常利益は同
▲55.3%減の20.1億円となり期初予想を大きく割り込んで減収減益での
落着となりました。消費増税の反動減がきつく、天候不順による来客
の減少ともあいまって売上高段階から大幅ショートとなりました。

なお今2016年6月期の売上高は2.8%増の1,537億円、経常利益は38.9%
増の28億円と反転増を見込んでいましたが、昨日発表された1Q決算の
売上高は前年同期比▲21.4%減の221億円、経常利益は赤字幅拡大の
▲30.6億円と酷い進捗となりました。これは想定されていたことですが、
前期末の受注残がその前の期の85%水準である1,310億円に留まって
いたため、この受注減が早くもこの1Q決算に直撃した形となりました。

一応、3年後の2018年5月期を最終年度とする中計「タマステップ2018」を
策定しており、売上高2,000億円(CAGR約10%)、営業利益70億円(CAGR
約46%)を計画しています。主力の注文住宅に関しては緩やかな伸びを
見込むものの、戸建・マンション分譲の不動産事業やリフォーム事業
を鋭角的に伸ばす方針です。またハワイでの高層コンドミニアム開発
や羽田のホテルなどの新規事業が中期的に寄与していく想定です。

以上、投資判断はInlineとし新規カバー開始します。
当社に限らず注文住宅各社の業績は酷いものの、株価は妥当です。

当社は2013年にIPOしたばかりであり、上場時に61億円(625万株@980
/OA含めると約70億円)を調達しているため、業績のわりに財務が良く
260億円の有利子負債を手元現金270億円でフルカバーしています。

そのため今期も前期並の10円配当には物足りなさも感じるのですが、
2年前の公募を買った株主は買値の半分になっていますので、この
辺への配慮も考慮すると、安易に復元配は出来ないかもしれません。

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特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。
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