優待新設で株主数は増加、大日本コンサルタント(9797)の短評。 | なちゅの市川綜合研究所

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【9797】大日本コンサルタント(東証2部) 投資判断 Outperform継続

現在値 394円/100株 PER6.8 PBR0.81  6月配当 株主優待

橋梁・道路に強み、中堅建設コンサル。官公庁取引多く業績は期終盤集中。
配当金は6末一括で9円のため、配当利回りは2.29%となります。

大日本コンサルタントは前期より株主優待制度を新設しておりまして、
単元株以上の株主に500円相当のクオカード等を進呈しておりますので、
配当優待利回りは3.55%となります。なお、本優待は2年以上の保有で
進呈額が倍になりますので、約5%弱の配当優待利回りが確保出来ます。

業績を確認をしていきます。
■2012年6月期 売上高 103億円 経常利益 2.9億円 EPS 4.3円 
■2013年6月期 売上高 122億円 経常利益 6.3億円 EPS 33円  
■2014年6月期 売上高 130億円 経常利益 8.3億円 EPS 48円
■2015年6月期 売上高 136億円 経常利益 8.3億円 EPS 35円
■2016年6月期 売上高 140億円 経常利益 8.2億円 EPS 57円 ce
□2015年12月中 売上高 30.0億円 経常利益▲6.8億円 EPS▲68円 四e

2015年6月期の売上高は前期比4.4%増の136億円、経常利益は同0.9%減
の8.3億円となり、ほぼ期初計画線で落着となりました。上記業績には
記載していませんが、越谷の東京支社を閉鎖/売却したことによる減損
が▲4.5億円発生しているため、最終利益は大きく落ち込んでいます。

今2016年6月期の売上高は2.9%増の140億円、経常利益は▲1.3%減の8.2
億円とほぼ横ばいを見込んでおります。参考となる受注残高は133億円
と前期末比で約10億円落ち込んでいるため達成は不透明であり、やはり
官公需の結果が明らかになる4Qまでは闇鍋状態が続くものとみられます。

アベノミクスによる公共事業の増加、多発する水害・土砂・地震災害等に
対するインフラの老朽化対策など、基本的には需要が旺盛のはずですが
前期決算が上ブレなしかつ横ばい決算であったため、一服感があります。
また、人件費が増加しているため、利益の伸びは更に鈍くなります。

以上検討の結果、投資判断Outperformでカバーを継続します。
業績的な上ブレは期待出来ないものの、株価水準が下がり割安圏です。

当社は関東支社移転記念配当として、前期配当を1円積み増して9円とし
今期は普通配に転換となります。ただ前期は特損絡みでEPSが圧縮され
た状態で配当性向25%計算しての9円のため、還元余地が相当あります。

同業であるEJも長大にも似たような傾向が見て取れますが、財務的には
余裕があるにもかかわらず、一向に配当金を積み増ししようとはしない業
界なので、どこか一社が口火を切れば連鎖増配があるかもしれません。
(オオバなどはマシな方かと思われます。財務的には当社の勝ちですが。)

*参考記事 2014-09-21 450円 投資判断 新規Outperform
クオカードも選べる新設優待銘柄、大日本コンサルタント(9797)のレビュー。

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