
【7222】日産車体(東証1部)投資判断 新規Inline
現在値 1,672円/100株 PER35.8 PBR1.45 3月配当優待 9月配当
日産のRV、商用車の生産子会社。混流ラインに定評。九州生産シフト。
配当は年2回の合計9円配のため、配当利回りは約0.54%です。
日産車体は株主優待を導入しており、3月末の単元株主に3,000円分の
クオカードを進呈しておりますので、配当優待利回は約2.33%となります。
業績を確認していきます。
■2012年3月期 売上高 4,547億円、経常利益 108億円 EPS 41.2円
■2013年3月期 売上高 4,648億円、経常利益 94億円 EPS 23.0円
■2014年3月期 売上高 4,742億円、経常利益 100億円 EPS 45.3円
■2015年3月期 売上高 4,753億円、経常利益 110億円 EPS 105.7円
■2016年3月期 売上高 4,800億円、経常利益 107億円 EPS 46.6円 ce
□2015年9月中 売上高 2,350億円、経常利益 48億円 EPS 20.3円 四e
2015年3月期の売上高は前期比横ばいの4,753億円、経常利益は同10
%増の110億円となりました。乗用車「パトロール」が堅調、「エルグランド」
「クエスト」が軟調で横ばいでしたが、商用車「NV350キャラバン」が堅調
に推移したため、トータルでは増収確保となりました。期初計画は減収・
減益予想だったため、上ぶれ着地となりました。なお純利益は156億円
まで膨張しており、湘南工場の一角の売却益が142億円含まれています。
今2016年3月期の売上高は1.0%増の4800億円、経常利益は3.5%減の107
億円を計画しています。なお親会社の日産は今期の売上高は12兆円
経常利益は7650億円と約1割の増収増益を見込んでいるため、時間差
はあるにせよ、当社計画はやや保守的な印象も受けます。北米・中東
向けのSUV、商用車が円安テコに伸びる公算です。
上述しましたとおり、前期にかなりまとまった土地売却益があったため、
無借金で1183億円もの現金を抱え込む当社の財務状況はさらなる
改善を見せておりますが(時価総額は約2700億円)、こちらは内部留保
に回されてしまった模様で、特段の株主還元はしない見通しです。
以上、投資判断については新規Inlineでカバー開始します。
確かに財務は良いものの、バリュエーション妙味は薄いです。
さて標題のとおり、旧村上ファンド系のエフィッシモ・キャピタルは
相変わらず当社株を大量保有しており(約32%程度と思われる)、日産
本体に高値で買ってもらう目論見かと思われます。ただ当社側は増配
などによる高株価政策ではなく、高額なクオカード優待を単元株主に
バラまいて株主を分散・安定化させるという奇策に出ておりますので
完全に喧嘩を売ってます(※注・日産本体は優待廃止した過去あり)
そんな訳でエフィッシモの次の一手が待たれるところではありますが
2013年2月以降買いました形跡もなく、最近は大人しくしている様子
なので、しばらくは株価カタリストに乏しい膠着状態を予想します。
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。





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