
【3168】黒谷(東証二部)投資判断 新規Inline
現在値 639円/100株 PER34.1 PBR0.52 8月配当優待 2月優待
銅スクラップと船舶用スクリュー向け銅インゴットの販売・回収が柱。
配当金は2月8月の合計20円のため、配当利回りは約3.13%と高配当です。
黒谷は株主優待を新設しまして、8月現在の単元以上の株主に500円分の
クオカードを進呈しますので、配当優待利回りは約3.91%となります。
業績から確認していきます。
■2012年8月期 売上高 486億円 経常利益 0.5億円 EPS ▲5円
■2013年8月期 売上高 500億円 経常利益 6.6億円 EPS 57円
■2014年8月期 売上高 510億円 経常利益 0.4億円 EPS 13円
■2015年8月期 売上高 543億円 経常利益 2.2億円 EPS 18円 ce修正
□2015年2月中 売上高 275億円 経常利益 0.5億円 EPS 4円 修正
2015年2月中間の売上高は前年同期比6.6%増275億円、経常利益は同
変わらずの0.5億円となりました。1Qまでは国際銅価格の底打ちにより
適正なスプレッドを確保出来たため、上半期では増収となりましたが
2Q後半の銅価格の大幅な下落により採算が急激に悪化したため、1Q
の貯金を完全に食いつぶして、計画割れとなりました。
この中間時点で2015年8月期通期の計画も減額しており、売上高こそ
1Q好調分が寄与して543億円と増収に転換するものの、経常利益に
関しては造船用スクリューなどで改善の兆しが見られるものの、中国
の需要減少などによる採算悪化のため2.2億円に留まる見通しです。
このように足元は冴えない状況が継続するものの、海外への種蒔き
は継続しており、2012年に北米に設立した現法は中国当局の資格を
パスして中国への出荷が可能になりました。また昨年の8月にタイに
3年間で1万t規模のスクラップが調達可能な拠点を合弁で立ち上げる
などしており、市況軟調ながらグローバル展開を進めています。
以上、投資判断についてはInlineでカバーを開始します。
基本的には金属市況に大きく左右される銘柄であり、金属再生業と
言う点では松田産業と同業になりますが、同社と異なり銅より値持
の良い金を扱っておらず、事業もほぼ銅再生専業のため好不調の
振れ幅が大きい構造となっております。
本社が富山ということもあり、北陸新幹線関連銘柄というくくりも
出来ますが、それ以外に特にこれといった特徴のない銘柄です。
最近では個人エンド向けにディズニーやスカイツリーのブロンズ
製フィギュアを売り出したりしているので、この辺の単価の高い
マニア向け市場にうまく展開出来れば面白いと思うのですが・・。
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*本記事の内容記述は、一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的とはしておりません。




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