全国展開の外食優待株以外は信用できない/投資戦略アウトルック(2015.04.26) | なちゅの市川綜合研究所

なちゅの市川綜合研究所

「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報等に基づき、作成されています。
当ブログの情報に全面的に依拠することはお控えいただき、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。

■全国展開の外食優待株以外は信用できない

いつものようにちょっと過激なタイトルになってしまいましたが、また思う
ところがあったので、つらつら書いていきたいと思います。

外食優待株の中にはペッパーフードサービスやダイヤモンドダイニング
アークランドサービスの様に成長期待で買えるものもあるのですが、
そういった銘柄はセミプロ系の個人投資家が「中期経営計画」や「月次」
や「出店状況」等を拠り所にイマジネーション全開で買い上げているので、
成長期待が剥がれるとたちどころに値を崩す脆弱さをはらんでおります。

本来、外食優待株というのは下落相場やクソ決算でも全然下がらない
下方硬直性が最大の魅力ですので、下がってしまってはその優位性を
活かしきれていないとも言えるかもしれません。これは私の手法である
たくさん保有する優待株を絶えず分析する中で成長株を見い出し、
良さそうなものをホールドしたり、都合よく厚めに買ったりする
」と
は整合しない都合の悪い事実ですが、欠点は認識しないといけません。

他方、成長期待が殆どないにもかかわらず株価水準を保つどころか、
ジリジリと値上がりしていく様な株があります。赤字のマクドナルドは
値段を保つのがせいぜいですが、すかいらーくなどは昨年の上場以来
ずっと株価が右肩上がりになっていますし、くらや元気寿司などの回転
ずし系の銘柄やゼンショー等もPERを見ると非常に割高にもかかわらず
同様に上昇トレンドを継続させています。

この手の外食銘柄の店舗は全国中に相当数散らばっているため、知名度
が高く、孫や子供にあげる優待目当てで買うジジババ投資家もまた全国
に居るということです。全国中ともなれば投資家の厚みも全く違いますし、
成長期待株を適当に分析していじりまわす私のような軽薄個人投資家
と異なり、一度買ったらクソ決算だろうが無配になろうが売りませんし、
そもそも決算短信だって字が小さいので見ていない可能性もあります。

ということで何が言いたいかというと、例えばダイヤモンドダイニングは
全国展開してませんし、社名と店舗屋号も一致しないので、優待目当ての
買い手が増えるのはそれなりに時間がかかるということです。成長期待の
人は既に買い終わっており、買い増しするにも材料不足感があります。

この問題を足元で急速に改善させているのがクリエイトレストランツHDで
あり、全国中に店舗を増やしているので、もう2千円の株価を下回ること
はないかもしれません。足元では今期の大増益と大増配をハヤして株価
が急騰していますが、それを十分織り込んだ株価でも、地方で優待を使え
る店舗さえ増えればそこからバリュエーション関係なしに高値を買う地方
ジジババがいるのでとんでもない株価下支え要素となります。

で、クリレスを買い遅れてしまった場合どうすればよいかと言いますと、
地方でも十分展開可能な280円という価格競争力のある焼鳥屋を展開し、
メディア戦略で全国知名度うなぎのぼりの会社を狙うというのがひとつの
アイディアになるかと思います。もし焼鳥業界の「スシロー」になれれば、
時価総額1000億円も夢ではありません。たぶん。

*参考記事 2015-01-17 
優待株以外は信用できない/投資戦略アウトルック (2015.01.17)

鳥貴族「280円均一」の経営哲学

新品価格
¥1,512から
(2015/4/12 10:46時点)



*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。
このエントリーをはてなブックマークに追加にほんブログ村 株ブログ 株主優待へにほんブログ村 株ブログ IPO・新規公開株へにほんブログ村 株ブログ 新興株へ
にほんブログ村