中計は意欲的ながら今期も雌伏、電算システム(3630)の短評。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3630】 電算システム (東証1部) 投資判断Inline 格下げ

現在値 1,619円 /100株 PER21.2 PBR2.08 6月配当12月配当優待

情報処理サービス開発中堅。国際送金など収納代行事業を拡大中。

配当は6月12月の合計23円のため、配当利回りは1.42%となります。
電算システムは株主優待制度を導入しており100株以上の株主に対して、
3,000円のクオカード等のギフトを進呈おりますので、配当優待利回り
は約3.27%となります。

業績を確認していきます。
■2011年12月期 売上高 210億円、経常利益 8.2億円 EPS 49.8円
■2012年12月期 売上高 233億円、経常利益 9.2億円 EPS 57.5円  
■2013年12月期 売上高 245億円、経常利益10.2億円 EPS 63.7円  
■2014年12月期 売上高 264億円、経常利益11.2億円 EPS 70.4円
■2015年12月期 売上高 305億円、経常利益15.2億円 EPS 76.3円 ce
□2015年6月中間 売上高 140億円、経常利益 4.3億円 EPS 27.1円 ce

前2014年12月期の売上高は前年同期比7.9%増の264億円、経常利益は同
13.8%増の11.6億円となりました。主力の情報サービス事業に関しては
オートオークション等システム受注が好調に推移したため計画を上回り
ましたが、第2の柱である収納代行事業が通販事業者の合理化や消費税
増税による売上減の煽りをうけて、計画比未達となりました。

今2015年12月期の売上高は13.2%増の300億円、経常利益は4.0%増の12.1
億円を計画しており、昨年9月にキヤノンの子会社から買収した石油小売
向けシステム会社のガーデンネットワークが10億円程度売上に寄与する
見込みとなっているため、正味の売上高の伸び率は1割程度となります。

若干気がかりなのは本来であればストックビジネスである収納代行事業
が加盟店数の伸びに比べ、売上高の伸びが鈍化して横ばいになっている
点でコンビニ収納の過当競争が推察されます。目下ウエストユニオンと
協業・注力中の国際送金等が成長しないと今後は厳しいかもしれません。

以上、投資判断についてはInlineに引き下げます。
利益成長が鈍化している一方、株価が上昇しており妙味が薄れています。

今回の決算で向こう3年間の中期経営計画をローリングしており、売上高
CAGR11.4%、経常利益CAGR18.4%と中々意欲的な数字を計画していますが
初っ端の今期については開発費用と海外展開の先行費用が重く、しかも
下期偏重計画のため、いきなり雌伏の様子見期間に突入します。

そのためここからもう一歩買い進むには、殆ど借金のない好財務を原資
として現在30%程度の配当性向を引き上げるか、自社株買い等が望まれ
ますが、上場来の増配も牛歩ペースですので、本格還元には要時間と
思われます。 ※配当推移【13→14→17.5+2.5→20→22→23(予】

*参考記事① 2014-03-31 1,142円 投資判断Outperform継続
高額クオカード優待銘柄、電算システム(3630)から優待が到着したので短評。

*参考記事② 2013-08-31 1,036円 投資判断 新規Outperform
分売が終了した株主優待銘柄・電算システム(3630)の分析。

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