
【9475】昭文社(東証1部)投資判断 新規Outperform
現在値 654円/100株 PER59.5 PBR 0.39 3月配当株主優待
『マップル』で地図出版首位級、ガイドブックも大手。
配当金は年1回20円の期末配当のみで、配当利回りは3.05%となっております。
昭文社は株主優待制度を導入しておりまして、3月末現在の単元以上保有
の株主に対して、約3,000円程度の自社書籍を進呈しておりますので、
配当優待利回りは約7.64%となります。
業績を確認していきます。
■2011年3月期 売上高 152億円、経常利益 17.1億円 EPS 61.4円
■2012年3月期 売上高 155億円、経常利益 11.0億円 EPS 48.5円
■2013年3月期 売上高 146億円、経常利益 3.3億円 EPS 21.5円
■2014年3月期 売上高 138億円、経常利益 6.9億円 EPS 26.1円
■2015年3月期 売上高 143億円、経常利益 1.6億円 EPS 11.4円 ce
□2015年9月中間売上高 64億円、経常利益▲2.1億円 EPS▲11.4円 ce
前2014年3月期は書籍出版物の販売減少に加え、子会社の事業譲渡もあった
ことが影響し、売上高は前々期に引き続いての大幅減少となりました。
一方、利益面は販管費および広告宣伝費の減少により増加となりましたが
内容が内容だけにあまり良くはありません。
今期は軽自動車カーナビ向けの電子地図の販売などの電子売上の増や、
新刊出版物の増加による書籍売上の増による増収を見込んでおりますが、
利益面は前年の反動による販管費増や電子付録やデータベースの強化に伴う
投資費用が嵩むために大幅な経常減益(▲77%)となりそうです。
当社はあくまで紙媒体の地図屋ですので、ネット社会の現代においては
業績のジリ貧傾向が止まらないのですが、それでも活路を見出しており、
特に注目なのはインバウンド事業です。香港・台湾・タイなどアジア人
向けのことりっぷやスマートフォン待ち歩きアプリなどを投入しており
それなりに好評を博しておりますので、中期的には期待出来ます。
(もっとも同業のJTBるるぶが同じことやったら即死でしょうが)
以上、投資判断についてはOutperformで新規カバレッジを開始します。
当社については紙からデジタルへの移行がスムーズに進むかどうかと、
紙媒体での残存者利益を享受できる立場を確保できるかどうかが最大の
ポイントとなる訳ですが、強みとなるのが当社の強固な財務力です。
これまで紙媒体で溜め込んだ100億円を超えるキャッシュがあり、借金も
殆ど皆無であるため、何か一発当てるまで持ちこたえることが可能です。
しかもまだ黒字基調を継続しているため、キャッシュ自体は増えており、
ジリ貧でも20円の配当が維持される可能性が高いことも魅力と言えます。
*当社イチオシの新商品ことりっぷマガジン創刊号です。
写真の撮り方が非常に上手で、読むと今すぐ京都に行きたくなります。
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