朝日新聞に出戻った、朝日ネット(3834)の投資判断。 | なちゅの市川綜合研究所

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「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報等に基づき、作成されています。
当ブログの情報に全面的に依拠することはお控えいただき、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。


【3834】 朝日ネット (東証1部) 投資判断Outperform継続

現在値 589円 PER19.3 PBR1.98 3月配当9月配当 株主優待なし

ネット接続サービス(ISP)の『ASAHIネット』運営。

配当金は年2回合計で17円のため、2.88%と比較的高配当です。
2006年の上場以来、毎年毎年増配を継続しているところが特筆であり、
今期も1円の増配を予定しております。下記業績欄も参照ください。

業績を確認していきます。
■2011年3月期 売上高 69.8億円、経常利益 16.7億円 DPS 14円
■2012年3月期 売上高 69.6億円、経常利益 17.1億円 DPS 15円 
■2013年3月期 売上高 72.3億円、経常利益 10.6億円 DPS 16円  
■2014年3月期 売上高 77.0億円、経常利益 17.8億円 DPS 17円 ce
□2013年9月中 売上高 37.4億円、経常利益 8.8億円 DPS 8.5円

プロバイダー事業で安定的に収入を得ながら、新規事業の学校SNS
「manaba」で新しい市場を開拓していくという、バリュー株とグロース
株の両面を併せ持つ数少ない銘柄です。

急成長の「manaba(マナバ)」は加盟校が加速しており、ハーバードビジネス
スクールやコロンビア大学でも採用されています。
また今月発表されたrsmart社の買収により、全米約50大学と学生約30万人を
囲い込むことになり、合計顧客数は内外で240機関・55万人まで拡大します。

足下では、新規分野への取り組みに関しては他学より一目置かれている立命館
大学もマナバを完全導入しており、この成功いかんによっては他の大学も追随
してくる可能性も十分あり得ると思われます。

そういった感じで基本的にはバラ色の銘柄ではあるのですが、12月にリリース
された朝日新聞社との資本業務提携(6.8%)が当社の評価を難しくしています。

新聞とマナバの親和性が高そうという意図もなんとなく理解は出来るのですが、
10年以上前に袂を分かった相手とまたヨリを戻すということで・・・折角築いた
経営の独立性やオリジナリティが失われ、朝日カラーになるならかなり微妙です。

事実、このリリースで失望されたバリュー投資家の方も結構いらっしゃる様で
ストップ高の吹き値で手放されたとの記事も散見されました。
朝日新聞も好き嫌いがあるでしょうし、株価が騰がって配当2%台になってしまった
当社をわざわざ選好する理由もないでしょうから、それはそれで理解できます。

なお当研究所の投資判断は、Outperformを継続します。
事業安定性と成長性、好財務、配当伸長性などの総合評価ではやはり高位です。

個人的には朝日新聞よりも、引越し先の歌舞伎座タワーは贅沢だと思います。
こうした「箔代」を回収するために、当社には一層の奮起を期待したいところです。

※参考記事 2013-04-23 495円 投資判断Outperform
バリュー&グロースの朝日ネットの研究。
http://ameblo.jp/mtr-cyberbranch/entry-11516036139.html

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