株主優待のあるメガファーマ、大塚ホールディングス(4578)の研究。 | なちゅの市川綜合研究所

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【4578】大塚ホールディングス(東証1部)投資判断 Inline

現在値 2,781円/100株 PER11.2 PBR1.18 3月配当優待9月配当

国内製薬5位で抗精神病薬が主力。ポカリスエットなど機能性食品も拡大。

配当金は中間配ありの年2回の計65円で、配当利回りは2.33%です。
また大塚ホールディングスは株主優待制度を導入しており、
単元株以上の株主に対し、3,000円相当のポカリなどの商品がもらえます。
配当優待利回りを算出すると約3.41%となります。

業績から確認していきます。
■2011年3月期 売上高 10,902億円、経常利益 1,265億円 DPS28円
■2012年3月期 売上高 11,545億円、経常利益 1,521億円 DPS45円 
■2013年3月期 売上高 12,185億円、経常利益 1,844億円 DPS58円  
■2014年3月期 売上高 14,350億円、経常利益 2,250億円 DPS65円e修正

これだけ見ると中々順調にきていますね。
つい昨日発表された中間決算は売上高6994億円、経常利益1,219億円で高い
進捗率を示していましたが、ここのタイミングで微妙に上方修正しました。

当社の最大のリスクはドル箱であるエビリファイ(統合失調症治療薬)
が2015年4月に特許切れを起こしてしまうことに尽きます。
特に足下でもエビリファイの売上は大変堅調に推移しており、
7-9の四半期売上でも約1,150億(昨対14.9%増)と絶好調です。
再来年以降キツくなるのが明らかなので、皮肉と言えば皮肉です。

ただ会社としてはそんなこと百も承知しており、9月には米国CA本社の
アステックスというバイオベンチャーを886億円で買収しました。

同社はフラグメント創薬技術とがん領域に強みを持っております。
数年後に期待出来る会社ですが、現在の売上高は80億ちょいちょいしか
ありませんので、エビリファイの穴を到底埋められる会社ではありません。

諸般勘案の結果、投資判断はInlineでカバー開始します。

足下の業績は好調ですし、来期までは比較的安泰かと思われるのですが、
やはり2016年3月期に迫っているパテントクリフが頭を抑えます。

また、当社は配当性向も30%を切っているので、他のメガファーマと
比べると配当利回りでも魅力がありません。ひょっとしたら、今後の
エビリファイの特許切れによる株価対策のために、配当性向の見直しや
自社株買いを温存している可能性はあるので、それが隠し玉でしょうかね。

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