地図大手、ゼンリン(9474)の研究。 | なちゅの市川綜合研究所

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「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報等に基づき、作成されています。
当ブログの情報に全面的に依拠することはお控えいただき、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。

【9474】 ゼンリン (東証1部) 投資判断 Outperform

現在値 1,141円/100株 PER17.4 PBR1.2 3月配当9月配当株主優待なし

地図情報断トツ。住宅地図を唯一全国展開。カーナビ、ネット配信強い。

配当は年間30円配で配当利回は2.62%です。
なお、ゼンリンは株主優待制度を導入しておりません。

さっそく業績面を確認してみます。
直近三期の決算と今期予想は以下の通りです。
■売上高 528億円 → 523億円 → 550億円 →560億(予)
■経常益 45億円 → 47億円 → 50億円 → 55億(予)

会社としてはやや成熟しつつありますので、年数%の売上・利益成長率でも
許容権だと考えております。それでも今期は経常ベースで10%弱伸長するのは
なかなか立派だと思います。

7月31日に発表された足下の業績(第1Q)については、売上高112億円
経常利益▲1.3億円の赤字ではありましたが、当社は元々季節要因が激しく
数字が第4Qに集中する利益偏重型なので、問題ないと考えております。
(*当社株が敬遠される理由のひとつが、この利益偏重性だと思います。)

財務面もいたって健全です。時価総額430億円に対して、利益剰余金は188億円、
現金同等物も81億円保有しております。


当社の定性的な強みは、やはり圧倒的な地図情報のストックです。
地図分野において本邦で伍する会社は見当たりませんし、インターネットと
の親和性が強い地図分野では、新たな可能性を秘めています。

特に当社の地図は、社員が実際に歩いてひとつひとつ調べており、
その精度は他社と比べ物になりません。衛星写真や車載ビデオカメラで撮影
して作った他社の地図では、雑居ビルのテナント名までは分かりません。

更に当社の顧客層には官公庁・地方自治体なども多く、彼らは定期的に地図を
必ず買ってくれるので、超ストック型ビジネスと言えます。


で、結論。
控えめな成長率と何時までたっても騰がらない株価が非常にもどかしい
当社ではありますが、圧倒的な事業の強みとストック型ビジネスである点を
評価して、投資判断はOutperformでカバーを開始します。

本音ではどこかのネット企業に買収して欲しいです。爆速なとことか。

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