猪瀬直樹著「ふるさとを創った男 唱歌誕生」読書会~真宗寺本堂で特別講座を開催~16人が参加~

今年、5月6日に開催した文部省唱歌「ふるさと」「朧月夜」誕生110年記念講演会「わが故郷で語る唱歌誕生の秘密」を取り組んだ実行委員会「ふるさとを考える会」のメンバーの有志15人ほどで、猪瀬直樹のノンフィクション小説「ふるさとを創った男 唱歌誕生」の読書会が開かれています。

 「ふるさとを創った男 唱歌誕生」のあらすじ~

 「僕」は、島崎藤村の「千曲川旅情の歌」への興味と、『破戒』が生まれるまでの道筋をつまびらかにしておきたいという思いから、真宗寺を訪れる。

 真宗寺は、『破戒』に登場する蓮華寺のモデルとなった寺である。藤村は、小説の取材(であることは、そのとき隠していたのだが)で、真宗寺を数回訪れていたのだ。しかし、住職の姉、武子から話を聞き、調査を進める中で、「僕」は、真宗寺に眠るもう一つの物語の存在に気づく。それは、かつて真宗寺に下宿し、寺の娘、鶴江と結婚したのち、「故郷」「朧月夜」「紅葉」「春の小川」を生み出した高野辰之の隠された生涯に迫る物語であった。
 長きにわたり作者不詳とされた文部省唱歌。彼はなぜ、唱歌を作詞することになったのか。その謎を解くため、「僕」は、上京後の辰之の足取りを追い、作曲を担当した岡野貞一の生涯をも明らかにしていく。
さらに、西本願寺第二十二世門主で大正天皇の義兄となり、三回にわたりシルクロード探検隊を派遣した大谷光瑞、藤村作『椰子の葉陰』のモデルとなった藤井宣正、そして、真宗寺の娘たち……。近代化・欧米化の波に追われた明治後期から昭和初期を生きた人々の生き様と夢が描かれる。人間味溢れる壮大な物語。

です。

 この「読書会」は、すでに2回開かれていますが、昨日8月3日、この読書会の「特別講座」として、物語の舞台でもある真宗寺を会場に、前坊守の宣子さんを講師に「真宗寺ゆかりの人々」というお話を聞く会が開かれました。

参加者は読書会参加者を中心とした16人。

前坊守さんから、「ふるさとを創った男 唱歌誕生」に登場する「原田武子」「高野辰之とつる枝」「藤井宣正と瑞枝」、そして「井上寂英」「井上弘円」のお話をお聞きしました。

井出孫六は、真宗寺のことを、石の狩生「保科五無斎」の中で「真宗寺の梁山伯」と書いています。

梁山泊(りょうざんぱく)とは、豪傑だったり、後に名を残す人たちが集まる場所のことを言いますが、明治以降だけでも、東京築地本願寺輪番を務めた第23世井上寂英、西本願寺門主となる大谷光瑞とともにイギリスに渡り、シルクロード探検隊にも参加した第24世住職井上弘円、弘円の姉瑞枝(たまえ)は、シルクロード探検隊に参加し、島崎藤村の椰子の葉陰のモデルにもなった藤井宣正の妻となり、瑞枝の妹つる枝は、唱歌「故郷」や「朧月夜」の作詞者高野辰之の妻であり、大谷光瑞の秘書となり上海に渡りミス上海になったのは、弘円の妹武子等々、真宗寺関係者だけでも多くの人たちを輩出しています。

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