まともな政治は崩壊している〜家産制国家が復活してきている〜山口二郎さんの特別講演から
6月9日、さようなら!アベ政治 つくろう!憲法いかす政治6.9長野県民の集い」が、長野市のひまわり公園で開かれました。
この集いは、7月の参院選で、長野県内野党の協力共闘を呼びかけてきた「信州市民アクション」などが主催して開かれたもので、正式に参院選長野選挙区の野党統一候補に推されたばかりの羽田雄一郎氏さんや、立憲民主党の杉尾秀哉参議院議員・国民民主党篠原孝衆議院議員・日本共産党の武田良介参議院議員・社民党の竹内久幸代表、新政信州の北沢俊美代表なども壇上に並び盛り上がった集会となりました。
この「集い」で特別講演したのは法政大学教授で「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」=「市民連合」代表の山口二郎さん。
演題は「民主主義の危機と参議院選挙」
山口さんは
1 日本社会の危機
 ・生命軽視の風潮
 ・安倍政治が許容・推進する分断と差別
 ・社会統合の危機 居場所と出番のある社会という課題
2 まともな政治の崩壊
 ・行政権の拡大、優越と議会に対する侮辱 
 ・政府権力による事実、論理の破壊
 ・人の支配、家産性国家の復活
 ・スペクタクルによる支持の調達と愚民支配
など、現状の安倍政治について語った後、
3 民主主義回復の戦いと参議院選挙について
 語られました。
 なお、家産性国家・スペクタクル・愚民支配などと言う難しい用語については〜
家産制(かさんせい)とは、支配階級の長が土地や社会的地位を自らの家産のように扱い、家父長制支配をもって統治する支配形態のことをいう。(Wikipedia)
支配者は国家の統治権を自らの家計管理の一環として所有権的な行使を行い、その機構は国家の統治機能と家産の管理機能が融合されている〜
具体的には、森友・加計問題や、様々なデータ改ざん問題や、合法的に野党が要求している予算委員会を衆院では、3月1日の開会を最後に、3ヶ月以上も開会されていない状態が続いているなどである。
とくに、「忖度(そんたく)」発言の塚田一郎前国交副大臣や、失言が重なった桜田義孝前五輪相が更迭されたにもかかわらず、首相の任命責任に対する見解も予算委で説明されていなかったり、経済情勢が悪化し、政府は景気判断を引き下げた。経済政策だけでなく、雇用への影響や財政面など幅広い課題や、そういう中で、消費税増税が経済への影響や対策を十分かも検証する必要があるにもかかわらず〜ある。
〜と山口さんから説明があり、なるほどと理解できました。
また、スペクタクルによる支持の調達と愚民支配とは〜
スペクタクルは、大仕掛けな見せ物。絢爛豪華な装置や衣装,照明、あるいは大群衆の登場などによって、観客に強烈な印象を与えるように仕組まれた舞台、または公演。という意味だそうですが、アメリカのトランプ大統領との大相撲見学を大々的に報道させたり、公邸で吉本喜劇の芸人や、女優などとの面会を大ニュースとして報道させる仕組みを作り報道させました。これらが、スペクタクルによる支持の調達だと話されました。
つづく