<1日目>
新穂高→双六岳→三俣蓮華岳→黒部五郎小舎(テント泊)
<2日目>
黒部五郎小舎→黒部五郎岳→北ノ俣岳→薬師岳→薬師峠(テント泊)
<3日目>
薬師峠→雲ノ平→水晶岳→ワリモ岳→鷲羽岳→三俣山荘(テント泊)
<4日目>
三俣山荘→双六小屋→新穂高
<3日目>
黒部・雲ノ平山行3日目、早朝3時ごろ目が覚めた。テントから顔を出し、空を見上げてみると満天の星空だった。良い1日になりそうだ。パン2つとコーヒーの朝食を採り、朝露にびっしょりと濡れたテントを撤収。4時半ごろに歩きだした。
(朝4時半ごろ薬師沢キャンプ場をあとにした)
なんと美しい場所だろう。太郎平から雲ノ平方面に歩いていくと夜が開け、遠い山なみも見えた。整備された木道を緩やかに下っていく。普段歩き慣れている穂高の山々とは全く違う雰囲気だ。
(太郎平から薬師沢小屋へ緩やかに下っていく)
このあたりがカベッケが原だろうか。河童の声が聞こえると言い伝えられているらしいが、静かな場所であった。笹原に朝日が差し、清々しい。
(このあたりがカベッケが原だろうか)
沢にかかる橋を何度か渡り、木道に飽きてきた頃、沢の音が大きくなった。薬師沢小屋についたのだ。小屋の入り口にはジャブジャブと水が流れ出ていて、飲み物が冷やしてあった。無料で飲料水を入手できるありがたい場所だ。昨夜、宿泊したらしき多くの登山者が出発の準備をしていた。
(薬師沢小屋)
薬師沢小屋から雲ノ平方面に向かおうとするとすぐにこの危なっかしくよく揺れる吊り橋を渡らなければならない。高所恐怖症の人にはたまらないだろう。
(エキサイティングな吊り橋)
薬師沢小屋から雲ノ平へはトンデモナイ急登だ。本当に急なのだ。さらに木の根と岩で歩ける場所は限られ狭い。距離は短いものの、とにかく急で狭い道だった。
(薬師沢から雲ノ平への急登)
空が見え、傾斜が緩やかになれば雲ノ平だ。昨日登った薬師岳が大きく見える。ハイマツのジャングルを抜けていくと次第に見晴らしが良くなる。美しい場所だ。
(雲ノ平から薬師岳が大きく見えた)
雲ノ平山荘に立ち寄る。新しくとても清潔な印象を受けた。もし小屋泊するのであれば、泊まってみたい。
(雲ノ平山荘)
祖父岳方面に歩いて行くとどこまで続くとも知れぬ木道と遠く水晶岳が見えた。足元にはチングルマが咲いていた。黒部五郎のカールの美しさを見たときは感激したが、雲ノ平も負けず美しい。
(雲ノ平をゆく)
短いが急な岩だらけの坂を登り切ると祖父岳山頂だ。景色は抜群に良い。槍、鷲羽、水晶、薬師、黒部五郎など数々の名峰をみることができる。ここでザックの中を確認するとやはり昨日薬師沢キャンプ場で穴が空いたハイドレーションから水が漏れ、ザック内のジャケットが濡れ、飲み水がほとんどなくなっていた。ピンチ。しかし地図を確認すると岩苔乗越に水場があるとある。しかしその辺りを遠目に見てみても水が取れそうな場所はない。水晶小屋まで水をセーブしながら歩くしかないのか。。。
(祖父岳山頂)
暑い。これで岩苔乗越に水がなければどうしようと不安になりながら乗越に着いてみると水場5分との表記がある。そちらに進んでいくと小さな沢が流れている!これ幸いと、その場で1.5リットルくらい一気に飲み、無傷の500mlのボトルを満タンにして復活。これで水晶小屋までもちそうだ。
(岩苔乗越)
ワリモ北分岐でザックをデポ。水晶岳に向かう。山頂付近は見えているが、黒い雲が近くに迫っていた。小さなアタックザックに水と食料、防寒着を入れ、急いで山頂に向かった。
(ワリモ北分岐でザックをデポした)
分岐から水晶岳への道は初めはザレた穏やかな道が続き、山頂が近くなると岩場になった。
(水晶岳へのザレた道)
水晶小屋でペッドボトルのお茶を購入。これで水不足も完全に解消。穴の空いたハイドレーション代わりにペッドボトル2本に水を入れ、山行の残りを乗り切った。水晶小屋からは野口五郎方面の眺めが良く、なんとも歩いてみたくなる稜線が続いていた。
(水晶小屋)
水晶岳山頂は多くの登山者で賑わっていた。山頂の標識のすぐ後ろに座っている登山者がいて、写真を撮る上で邪魔であったが、楽しそうにお話をしている。写真に他の人間を入れたくないが、そのためにどいてもらうのも申し訳ないので微妙な角度の写真だけ撮った。ここで柿の種を大量に食べ、デポに戻る。
(水晶岳山頂)
ワリモ北分岐でザックを回収、ワリモ岳山頂を越え、鷲羽岳への登りに差し掛かった。延々と続きそうな登りが稜線に沿って綺麗に伸びていた。
(鷲羽岳への登り)
鷲羽岳山頂では周辺の山が雲に隠れ、あまり展望は得られなかった。また電波が通じるのを良いことに大声で電話をする登山者もいて、あまり快適な山頂とは言えなかった。静かな時期にまた来たい場所だ。しかし何度も登った槍・穂高から見て「いつかあの形の良い山に登りたい!」と思っていた山に登ることができたのはとても嬉しかった。
(鷲羽岳山頂)
鷲羽岳から三俣山荘へ向かう。途中左手に鷲羽池が見えた。道も伸びていたが、なかなかしんどそうな道だったので今回はパス。
(鷲羽池)
三俣山荘に到着するとすでに多くのテントが張られていた。山荘でテントの受付をすると、隣では小屋泊の登山者が「今夜は混むので1つの布団に3名で寝ることになる可能性があります」との案内を受けていた。それに比べるとテントはとても快適だった。
(三俣山荘のハト)
テントを張ってのんびりしていると、誰かの歌声が聞こえてきた。うるさい。その声の主は鷲羽岳山頂で大声で電話していた人であった。山で気分が良くなるのはわかるが、勘弁してほしい。という話は置いておいて、鷲羽岳ビューのテント場から見た鷲羽岳は雲から出たり入ったり。夕方には少しだけ空が赤く染まった。
(三俣山荘のテント場)
<4日目>
最終日。朝3時半ごろ目が覚める。この朝もパン2つとインスタントコーヒーの朝食をとった。やっと今日下山できると思うとホッとする気持ちと名残惜しい気持ちが入り混じった。三俣山荘から巻道コースを通り双六小屋を目指す。見上げる双六岳山頂方面は雲の中だった。双六のカール内は美しく、花々が咲き乱れていた。
(双六カールのハクサンイチゲ)
双六山荘ではたっぷりと水を補給した。立ち話をした双六山荘泊の登山者の話では、双六山荘もものすごい混み方で、1つの布団に2人が寝るような状況であったとのこと。ここのテント場もなかなか快適そうだ。いつかテントを張ってみたい。
(双六小屋)
ここからは黙々と下山する。弓折乗越ではうっすらと雲の向こうに歩き慣れた槍・穂高が見えた。そして今から始まる稜線歩きに心躍らせる登山者たちが休憩していた。
(弓折乗越)
弓折中段から振り返ると高山の夏らしい風景が広がっていた。斜面を見ると遠くにライチョウらしき鳥がいた。ライチョウがこの時期いるにしては標高がちょっと低い気がしたが、ライチョウっぽかった。
(弓折中段)
鏡池まで降りてくると槍・穂高も逆光ではあるが、雲から出て、その姿を池に映してくれた。
(鏡池)
さらに黙々と下り続け、わさび平小屋。ここまで来ると早くお風呂に入りたいという気持ちが吹き出してきた。早足になる。
(わさび平小屋)
そして新穂高に下山。ここから鍋平の駐車場へ苦しい最後の登りを歩き、3泊4日の山行を終えたのだった。
(新穂高に下山)
3泊4日のテント泊山行。誰にもペースを合わせる必要がなく、誰とも話す必要がない、精神衛生上とても良い山行だった。次はもっと長い日程でテント泊をしてみた。
(下山)



























