していたより大丈夫だった、というのが正直な感想でしょうか。

夏空が久しぶりに広がった7月24日、ずっと歩きたかったルートを歩いてきました。西穂高岳から奥穂高岳の縦走路です。今回は荷物を軽くして、朝すごく早く出て、日帰りしました。

 

の記事では写真を交えて登山日記を書きます。後日、このルートの難易度や注意点などを私の視点から考えた考察の記事を別途書きたいと思います。

 

前3時10分、上高地から西穂高岳登山道に入ります。これから長い1日が始まります。月が出ていて明るい夜だったのですが、樹林帯は真っ暗!ヘッドライトの明かりを頼りに進んでいきます。何度も歩いた道ですが、暗い時間に歩くのは初めてだったので、ルートを確認しながら歩きます。

 

(上高地から登山開始)

 

3時40分頃からホトトギスの鳴き声が聞こえ出し、少し明るくなる4時を過ぎるとルリビタキなどたくさんの野鳥が鳴き始めました。夜が終わり、朝が訪れたのです。西穂から奥穂の稜線ではスピードを出せないことがわかっていたので、西穂山荘までで時間を稼ごうとぶっ飛ばします。朝早いので他の登山者はおらず、写真も撮らず、黙々と歩き続けて、はい西穂山荘。

 

(西穂山荘の素敵な看板)

 

西穂山荘から上を見るとしっかりガスっていて一抹の不安を感じますが、次第に晴れてきて朝日に照らされる笠ヶ岳が見えました。美しい。

 

(朝日を浴びる笠ヶ岳)

 

西穂高岳山頂までは何度も歩いている道。ここからが本番です。水を補給し、梅干しおにぎりを頬張り、これから進む稜線を眺めます。ガスは晴れ、登山日和になりそうです。

 

(稜線のガスが取れた)

 

西穂高岳から天狗岳までは長い鎖場が数カ所ありますが、基本的に延々と代わり映えしない岩場が続きます。「まるで岩の海を泳いでいるようだ」という謎のフレーズがずっと頭の中を回っていました。

 

(このような岩場がずっと続く)

 

(たまに長い鎖場がある)

 

に聞いていた逆層スラブも想像していたより傾斜が弱く、鎖を使わずに突破できました。雨などで濡れていなければそこまで心配する場所ではないと感じました(ただし濡れていると恐怖のスラブになるでしょう)。

 

(逆層スラブ)

 

狗岳に到着!看板は地面に置いてあり、杭だけが立っていました。何だか寂しい。ジャンダルムの天使じゃないですが、誰かが天狗のオブジェでも設置すれば賑やかになるのですが。。。法律上勝手には設置できませんね。

 

(天狗岳)

 

て、このルートの核心はここから始まります。天狗岳から天狗のコルまで下りて、目の前にそびえる奥穂高岳に向かって一気に登り返します。天狗岳から奥穂高岳方面を見ると、何ともキツそうな登りです。

 

(天狗岳から奥穂高岳を望む)

 

り始めると早速足がすくんでしまいそうな岩場の下り。でも落ち着いて見るとホールドだらけです。確実に進んでいきましょう。

 

(ホールドは豊富にある)

 

天狗のコルから岳沢小屋に向かう道があります。西穂奥穂縦走路唯一のエスケープルートです。何だか気になる、いつか歩いてみたいルートの1つです。

 

(天狗のコル)

 

狗のコルからは一気に登り返します。見上げると天まで届きそうな岩場。疲れを感じますが息を軽く切らせて確実に一歩一歩進んでいきます。ルンゼ内の鎖場をクリアするとジャンダルムはすぐそこです。

 

(登り返しの岩場)

 

(ルンゼ内の鎖場)

 

真がないので一気にジャンダルム。奥穂側から見るとトンデモナイ岩壁に見えますが、西穂側に登り口があり、そこまで困難ではない岩場を登るとジャンダルム頂上です。天使が出迎えてくれて、槍まで綺麗に見えました。

 

(ジャンダルムの天使)

 

ってきた道を下り、信州側をトラバースしてジャンダルムを通り過ぎます。そしてやってくる難所、ロバの耳。上高地から見上げても結構ヤバそうな岩峰に見えますが、実際にロバの耳から奥穂方面への下りはなかなかの高度感です。しかしよく見るた他の場所と同じようにホールドはたくさんあり、落ち着いて足を運んでいくとスムーズにクリアできます。

 

(ロバの耳の下り)

 

バの耳を下りて疲労がピークに達したころに目に入るこの奥穂高岳への登り。オッカナイ場所ですが、確実に◯マークを追っていきましょう。体力的にしんどい登りですが、奥穂は近いです。

 

(奥穂高岳への登り)

 

して現れる馬の背。おそらくこの縦走路で一番高度感があり、恐怖を感じやすい場所ではないでしょうか。これぞナイフリッジといった感じです。しかし信州側にしっかりとした足場が無数にあり、パニックを起こさなければ無事越えられるはずです。このあたりでガスに巻かれ、展望がなくなってしまいました。

 

(馬の背)

 

穂高岳に到着してから歩いてきた道を見返すと、ガス。しかし先ほどまでいたジャンダルムは見ることができました。ここまでよく歩きました。でもここから吊尾根と重太郎新道の長い下りが待っています。

 

(奥穂高岳からジャンダルムを見返す)

 

山は「遭難は下山中が多い!」と自分に言い聞かせながら確実に歩みを進めました。稜線は花盛りでハクサンイチゲやイワカガミなどの高山植物がたくさん咲いていました。途中ライチョウにも3度遭遇。なかなか運が良いです。

 

(稜線は花盛り)

 

穂高岳にも登ろうかと思いましたが、紀美子平では団体が休憩中。前穂を見上げても団体が登っているのが見えました。あまりの人の多さに萎えてしまい、紀美子平から前穂のピストンはパスしました。

 

沢からはゴール地点の上高地の谷が遠く見えます。もうひと頑張りです。この頃にはもう稜線はしっかりとガスに飲まれてしまっていました。ガスに巻かれる前に下山し始めることができてよかったです。

 

(岳沢から上高地を望む)

 

沢の登山道が樹林帯に入ると日差しも和らぎ、気持ちの良い風が吹いていました。

 

(岳沢の気持ちの良い登山道)

 

西穂への登山口を出発して岳沢の登山口へ下りてくるまできっちり10時間。長い日帰りの山行でした。河童橋から見上げると、今日歩いてきた稜線が雲の隙間から顔を出してくれました。