2022年10月22日 Night Ranger LIVE in TOKYO | ミツのロックなライブレポート

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1980年代のHR/HMファンです。ライブハウスにも出没しています。
あくまでも個人的な感想をライブレポートしています。基本的にネタバレですので自己の責任においてご覧下さい。

Night Ranger LIVE in Tokyo@昭和女子大学人見記念講堂に行ってきましたー!


「Night Ranger〜40th Anniversary LIVE in Japan」




ナイト・レンジャー40周年を記念した国内公演だ。コロナ禍の中で国内バンドも活動の制限を受けあえいでいた状況はあらためて語る必要もないと思うが、海外アーティストの来日もことごとく中止または延期を余儀なくされてきた。

ようやく来日公演も解禁といった感じでこの日をとても楽しみにしていた。

メンバーも既にテンションが上がっているようだ。

(ウドー音楽事務所Youtubeより)

私にとっては実に4年ぶりの海外アーティストの来日公演を観ることとなる。
ナイト・レンジャーは35周年ツアーとして2017年に大阪でライブは見ている。もう5年も経ったのか。

35周年Tシャツを身に着け準備万端だ。

私にとってのナイト・レンジャーはやはり80年代の全盛期。1st「Dawn Patrol」(1982)、2nd「Midnight Madness」(1983)、3rd「7 wishes」(1985)の3枚だ。

ただ、コロナ禍の中で制作された"それでもバンドは演奏し続けた"を意味する直近の「ATBPO」(2021)は後期の最高傑作と言っていいほどのお気に入りだ。
(限定のメンバー直筆サイン入りフォトカードセットを購入した。)

これら想い入れの曲が何曲聴けるのか。楽しみと多少緊張しつつ会場に向かう。

会場となる人見記念講堂は初めて来たがまさに昭和女子大学のキャンパスの中にある。東京はここで3日連続の公演となるが、本日は2日目となる。

講堂の前には銅像が立っていた。ロシアの思想家"戦争と平和"のトルストイ像だそうだ。
なんだが場違いが気もしたが、構内に入ると先行物販が始まっていた。

ラインナップはこちら↓
列をなしていたもののさほど時間もかからなさそうだったので、先に済ませることにした。

サイン入りドラムヘッドが既にディスカウント。初日に売れなかっただからだろうか。それにしても高くて手が出せない。
16:15開場。早めの時間なのはありがたい。1階席35列ある内の20列目で中央からやや後方だ。下手側だった。
10分遅れの17:10頃、キーポートのあのフレーズ、会場も拍手と歓声に包まれ固唾を飲んで見守る。

順にメンバーのシルエットが浮かび上がり、なんと通常はトリ曲となる"Rock In America"からスタートした。
初っ端から盛り上がらないはずがない。私もぶち上がってしまった。ブラッド・ギルズのアーミング奏法、ケリー・ケリーの8フィンガー奏法で掛け合うギターソロ。既に鳥肌もんで感激だった。


曲中、ジャック・ブレイズの「Come On!Sing!」の掛け声で「ローッキン!アーメーリーカー!」と会場中が大合唱。ジャックもノリノリでこの光景にすこぶるご機嫌だった。

この一曲、たった一曲で既にステージとフロアは一体となり最高潮の盛り上がりを見せた。歴史に語り継がる名曲というのはこういうことなのだろうと改めて感じた。

続く曲は"Four In The Morning"、"Sing Me Away"と聴きたかったアルバムからの選曲。ミディアムテンポのメロディアスなナイト・レンジャーがお得意とするハードロックナンバーだ。

"Sing Me Away"でのボーカルはケリー・ケイギーがドラムを叩きながら歌う。本当に器用な人だと毎回感心する。

ここでも「シングミーアウェイー!シングミーアウェイー!」と大合唱。


ジャックが参加していたDamn Yankees期の曲"Coming Of Age"。


最新アルバムより"Bring It All Home To Me"。聴けてよかった。
「ベイビ!、ベイビ!、ベイビー!」と大合唱。

エリック・リーヴィのピアノから始まりケリー・ケイギーが歌うロックバラードの名曲"Sentimental Street"。メンバーによるコーラス。胸が打たれるほどに美しいメロディ。ナイト・レンジャーはロックバラードも定評あるバンドなのだ。

ケリー・ケイギーに会場から盛大な拍手で讃えられる。
続くハードロックナンバーの"High Road"。クラッピングで煽るジャック。そしてきたー、"Rumours In The Air"。盛り上がって歌ってしまった。ブラッドのギターソロの途中でブレイク、煽るジャックにサビが続く。
曲は"The Secret Of My Success"。
ジャックより1982年発売の1stアルバムから40周年だと紹介の後にその収録曲である"Night Ranger"へと続いた。

曲中、ケリー・ケイギーのドラムソロとなったが、いつしかメンバーがドラム台に集まり各々に好き勝手にドラムを叩くお茶目な光景。メンバー5人によるドラムソロだった。笑
ここからはアコースティックコーナーといった感じでDamn Yankeesからのナンバー"Come Again"、"High Enough"と続いた。ジャックはとても声が出ていてよかった。
更にケリー・ケイギーもドラム台からタンバリンを持ってセンターで歌う。
ブラッドもアコギに持ち替える。
"Reason To  Be"、"Goodbye"とアコースティックバラードを聴かせてくれた。会場もすっかり聴き入っていた。拍手喝采で会場も讃えていた。

ブラッド・ギルズの独特のギタートーンからきたー!"When You Close Your Eyes"だ。1980年代リアルタイム当初、何度このMVを見たことだろうか。ジャック・ブレイズとケリー・ケイギーが掛け合い歌う。サビは会場も大合唱。私も歌っていたがその光景には胸熱だった。

更にナイトレンジャーデビュー時の代表曲とも言える"Don't Tell Me You Love Me"で一気に畳み掛ける。ノリノリで歌うジャック・ブレイズ。会場も最高潮のボルテージで大合唱。

ブラッド・ギルスとケリー・ケリーが掛け合う圧巻のギターソロ!まさに感動的なシーンだった。やはり私にとっては今でもナイト・レンジャーで最も好きな曲なのだ。


ジャック・ブレイズが「もう一曲!」と、エリック・リーヴィのピアノから始まるロックバラード"Sister Christian"。ナイト・レンジャーを世界に知らしめた曲と言っても過言ではない。だがこの曲が始まったということは即ちライブの終演を意味する。


ケリー・ケイギーがドラムを叩きながら歌う。これほどまでにメインボーカルで歌えるロックドラマーが他にいるだろうか。

しっかりと噛み締めながら聴いていた。

そして5人がステージに並び、盛大な拍手と声援で讃えられた。最後は3本締めでライブは終幕となった。

セットリスト(110分)

01:(You Can Still)Rock In America

02:Four In The Morning

03:Sing Me Away

04:Coming Of Age (Damn Yankees Cover)

05:Bring It All Home To Me

06:Sentimental Street

07:High Road

08:Rumours In The Air

09:The Secret Of My Success

10:Night Ranger

11:Come Again (Damn Yankees Cover)

12:High Enough (Damn Yankees Cover)

13:Reason To  Be

14:Goodbye

15:When You Close Your Eyes

16:Don't Tell Me You Love Me

17:Sister Christian


17曲中11曲が聴きたかった初期3枚のアルバムの中から演奏され、満足なセトリだった。東京3公演すべてセトリは変えてきたようだ。

ベテランでありながらも若々しく昔から変わらない。40年もバンドをやっていれば紆余曲折もつきものだが、ナイト・レンジャーは今もなお最高のハードロックバンドであることを知らしめたステージだった。

歌えるライブを心底楽しめた。
そしてコロナ禍の終焉を感じさせてくれた夜だった。

さて、物販ではこれまでの日本国内ツアーの全日程が背面に記された記念Tシャツ、そしてタオルとトートバッグ、パンフレットを購入。

それにしても昔は当たり前にあったパンフレットもデジタル時代の今となっては特に海外アーティストとしては珍しいかもしれない。笑




■番外編
ライブ後は知り合いと軽く打ち上げに。

どこも混んでいて満席のため入口で断られ続け諦めかけたが、運良く入れた店だった。この賑わいぶりからここでもコロナ禍の終焉を感じさせる夜だった。