「八雲(やくも)立つ」
という和歌の有名な枕詞があります。
「たくさんの雲が湧き出ずる」という意味を表し、主に山陰地方の出雲の国(島根県)を指す和歌に登場するようです。
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仕事の関係で久しぶりに山陰へ向かう事になり、
飛び乗った特急電車の名前が枕詞にちなんだ「やくも」号でした。
さすが、味がありますね。
歴史ある車両はレトロな基調でクリーム色とえんじ色の二層に塗られ、
昔ながらの落ち着いた雰囲気の特急電車だな。。と思いながら向かった入口に
彼らがいました。
いま風のゆるキャラやないかーい。
彼らの名前は”やっくん”と”ももちゃん”だそうです。
目の輝きが半端ないゆるキャラたちですね。
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やっくんももちゃんのナワバリ(車両)に揺られながら車窓から見た山々は、やはり頂きに雲を抱いていました。
夏の立ち昇る入道雲という雰囲気とはまた違って
山の木々から染み出して生まれ出てきたような雲のかかり方が、
まさに”八雲立つ”風景でした。
1000年のときを超える枕詞、恐るべし。
このブログでは、歴史ある地とその守護神(ゆるキャラ)を応援しています。