テレビ東京の『ガイアの夜明け』という番組で、”物流の2024年問題”について放送されておりました。

視聴した方もいらしたのではないでしょうか?

 

ただ、マスコミ関係者(テレビ番組を編集する人たち)と物流関係者との温度差と言いますか

争点の違いといいますか

なんといいますか…

 

正直、何を伝えたい番組であったのか?

① 4月から法改定により、長距離輸送が困難になるから、運行台数を減らして稼働人員を減らすことで、時間外労働時間を圧縮しようとする本社スタッフや支店長たち

② 長年長距離ドライバーをやっていた方が、家族と一緒にご飯を食べることができるようになってハッピーという一家団欒の映像

③ 軽貨物自動車運送事業者(個人事業主)を募った組合のような会社が、稼げないから事故が増えた? とか、的外れのことを全国放送してしまうという責任転嫁するようなコメント

④ ベテランドライバーのインタビューで、1日に400個配達して、単価は180円ということは、1日の売上高は72,000円ですね。 軽貨物の経費なんて、月に150,000円程度ですから、単価を上げてほしいと言っても、説得力がありません。

(私の経験上ですが、1日に400個配達なんて、新宿の高層ビルのようなオフィスビルで、書類関係でないと無理です)

⑤ ③のような軽貨物事業者らの単価交渉を拒否して、トラックGメンや経産省のアンケートで刺されてしまった国内第4位の物流会社に密着取材していたが、公取から社名公表されてしまいエンディングでフォローのテロップを流す...

 

まったくもって、何を言いたかったのか不明な番組でした。(と、感じた同業種の方は多いのでは?)

 

前回(昨日)も書きましたが、想定外のことが起こっているのです。

時短しても、賃金は現状を維持する為に効率化を実行してまいりましたが、軒並み過去最高の賃上げ率となっている状況下で、労働時間は減ったけど、給料は現状維持とはいかないのですよ

 

何故、国を挙げて運賃値上げに躍起になっているのか?

雇用を含めたサスティナブルには費用が掛かるからです。

運輸業界の平均利益率は、『マイナス0.4%』らしいです。(ということは、平均値が赤字です)

大手物流企業の平均利益率は、『約2~5%』で、運賃に占める人件費は『約40%』ですから、大手物流企業であっても、現状の運賃では赤字に転落してしまいます。

こういうことをマスメディアの方々は発信していかないとね...

 

バスや電車が運転手不足の為、運休や廃線となっていますが、トラックも同じであるということを一般方に気付いていただかないといけませんね...