「だれかのいとしいひと」 角田光代
いとしい人を想う気持ちは強いものの、なんとなく不幸なような人たちを描いた短編集でした。
転校生の会
ジミ、ひまわり、夏のギャング
バーベキュー日和(夏でもなく、秋でもなく)
だれかのいとしいひと
誕生日休暇
花畑
完璧なキス
海と凧
あとがき
貸し出し期間がせまってしまって、全部読みきることができなかったのが心残りですが・・・「転校生の会」と「誕生日休暇」が印象に残りました。
「転校生の会」では、
"人生とは、無尽のバスに乗っていりようなもの。みんな降りたり乗ったりを繰り返している。
今接点のある人たちとは、今同じバスに乗っているだけなのだ。
みんな終着点は違うけれど、みんなバスの乗り降りをしていくけれど、あの時期確かに私たちは隣同士に座っていて、何の隔たりもなく同じ景色を見ていたのだ"
という言葉が心に響きました。
素敵な表現だなって。
「誕生日休暇」は、誕生日を一人ハワイで過ごすことになり、そこでの話なのですが、
長い間つきあっていた恋人が、ほんのささいなことで関係が壊れてしまい、思ってもみなかった方向へ人生が進んでいくのが鮮明に描かれていておもしろかったです。