「ブルーもしくはブルー」 山本文緒

 

広告代理店勤務のスマートな男と結婚し、東京で暮らす佐々木蒼子。
六回目の結婚記念日は年下の恋人と旅行中…そんな蒼子が自分のそっくり「蒼子B」と出くわした。
彼女は過去の記憶をすっかり共有し、昔の恋人河見と結婚して、真面目な主婦生活を送っていた。
全く性格の違う蒼子Aと蒼子B。
ある日、二人は入れ替わることを決意するという話。

 

結婚するかどうか、結婚するとすれば誰を選ぶべきなのか、といった問題は永遠のテーマなのでしょうね。人生を大きく左右する重要なイベントですもの。

 

結婚したからといってすべてがそこで決定づけられるわけではない、離婚という選択肢もめずらしいわけではないが、生涯を共にするパートナーを選ぶことなのですもの。

 

相手が自分の人生のパートナーとして本当にふさわしいかどうか、ということは誰もが一度は真剣に考えるだろう。私も、相手も。

また結婚後に、今の配偶者とは別の人を選んでいたら、自分の人生はどのように変わっていただろうか、といったことを一度は考えてしまうことはきっとよくあることなのかもしれない。