8/22の抗がん剤投与1泊2日入院から帰る前の朝食後、左胸ワキに手のひらをあててしこりを確認した。

ん?
なんか柔らかくなってない?

魔子(わたしが名づけた乳がんの名前)の存在感が弱々しくなっている気がする。ぱんと張りつめた表面が、なんか崩れているような気がしたのだ。

まさかね?そんなにはやく効果が出るわけがないか。消えて欲しいと願うあまりの妄想か? しこりが気になりはじめてから、1日に何度もその存在を確認してきた。寝る前は手のひらにすっぽりおさめて、自分のハンドパワーを投射するイメージで包み込んできた魔子…

あんた、もしかして弱ってる?と話しかけるも返事はない。

次の予約日は9/4、それまでにどんどん小さくなるというイメージを持ち続けて、しこりに触れる回数も増え続ける。
だけど、注意が必要だ。

たとえば道を歩いているときや、会社で仕事をしているときに、左胸を揉んでいるようにしか見えないこの確認行動をとると、他者から見つかればただのおかしなおばはんに過ぎない。

日に日に小さくなっていくように感じたしこりは、1週間を過ぎた頃には手のひらで確認してもわからなくなった。

そんなことある?抗がん剤投与は失敗で、分子標的薬の力だけで?やっぱり気のせい?

そこで迎えた診察日。

今週のはじめから風邪をひいてしまい、血液検査に炎症反応がでていて、次の抗がん剤の予定が立たなかった。

この病院の乳腺専門医のなかでいちばん偉い先生は目がぎょろりとした角刈りのどっちかというと強面。1週間に1度の抗がん剤パクリタキセル「NK」がダメだったので同じタキサン系だが3週間に1度のドセタキセル「ニプロ」に変えてみるということ。アレルギー反応はおそらく有効成分にではなく、溶解剤に対するものであることなどをテキパキと説明された。

最後に質問は?と聞かれた。
「なんかたった2週間ですけど、めちゃくちゃ小さくなった気がするんです…」
と先生に告げた。

強面の先生は珍しくくすりと笑い「そんなわけないわ」と断言。


でもそれで引き下がるわたしではない。
「いえ、イメージ的には鶏卵がうずらの卵くらいになったと思うんです。毎日触ってるから、わかるんです」
先生の表情がピリッとなった。
「それやったら超音波で調べろか。ほんまに小さくなってるんやったら興味があるわ」
ということでエコー検査をおこなった。

小さくなっていた。

数字が証明してくれた。
思い違いじゃなかった!
おそるべし「フェスゴ」の力。

左胸の魔子は「55×48×32mm」が「35×31×17mm」に、右胸の魔子2は「7×6×6mm」が「4×3×4mm」に。

体積比率を計算した。
魔子「5.25:1」
魔子2「4.58:1」
大きめの鶏卵の体積が約75CC、うずらの卵が約9CCなので、体感的には大きく外れていなかったことになる。

先生と看護師さんも驚いていた。
「フェスゴ単独でこれだけ効くんですから、しばらくフェスゴだけで様子をみるとかはできないんですか?」
と聞いたが、標準治療では抗がん剤と組み合わせることになってる、ということで却下された。

わたしはやっぱり脱毛やしびれの副作用が嫌なようだ。

だけど仕方ないよね。

計画では抗がん剤投与を半年行ったのち手術。その後フェスゴで癌が消失した人はさらに1年間フェスゴを投与するそうだ。

これからが長い。
ちなみに、前回の入院費用、高額療養費の限度額しか払ってないけど、もしもそれがなければ支払う額は21万円あまり。

今まで健保組合から保険を使わない表彰を何度も受けてきたけど、サラリーマン生活の終わりが近づいたころになって、やっと回収に向かってる感じがする。
日本の国でよかった。アメリカだったら、治療できていないかもしれない。ありがたい。

さて、来週また病院に行って血液検査をおこなう。まだ遠き道のりに足をかけただけの状態。

いろんな方にお見舞いの言葉や品(画像はその一部)をいただいて、たくさんの好意を実感している。

ありがたし。

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