
Photo(NEX-5N 16mm) 2014/06/05
唐招提寺境内の一番北奥にある御影堂。 ここには鑑真和上の坐像が奉安されている。 ゆえに厳かな静けさ。 絶えぬであろうご焼香の清楚な香り。 この日は鑑真和上の命日(6/6)にちなむ二日間だけの特別拝観日。 自分も和上坐像を拝み、東山魁夷画伯が奉納した襖絵を観、出口へ続く裏の勝手口の前を通ったところで・・・、 この、「菖蒲」の切り花。。。 今、桶の中で水切り中のところ。 その時間に遭遇。
花の生命力と、人間の花への敬愛の情が伝わり、思わず足が止まる。
鑑真和上の亡くなったのは西暦763年。
今から1,250年以上も前。
きっとその古の頃も、菖蒲の季節には同じ光景があったであろうと…。
1,200年もの時空を超えて、
自然を愛でる鑑真和上の教えが今も繋がっている…、と感じた。
菖蒲の凛とした佇まいに時間が止まった。
そうして、
昔とかわらぬ人間と自然との営みの継続に感激を覚え、大事にゆっくりシャッターを切った。
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