暑い日が続いています。
今日も30度超えの一日だそうです。
しかも夕方18時を過ぎても30度を超えるという予報。
こう毎日暑くては大変ですが、夏バテしないよう、食事と水分補給はしっかりとりたいものです。
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「この父はひどく大きい家を建てたものだ。
風情も何もないただ大きいのである」
と、自身が『苦悩の年鑑』で書いた、太宰治の生家、斜陽館に、先々週の夏休みに行ってきました。
場所は青森県五所川原市の金木町というところにあります。
まさに大豪邸。
庭園含めて土地面積約680坪。
当時の工賃4万円は今でいう7億~8億円とのことです。
太宰の文章から読むよりもずっとずっと想像以上の大地主の家でした。
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中の様子はこのようになっています。
当時の生活の様子、全て見せてくれます。
土間、かまど、床下収納などなど。
炊飯器も冷蔵庫もガスもない、とにかく人の手をかけて準備していた当時の様子がよくわかります。
説明員の方をお願いしたところ、一部屋ごと、丁寧に説明してくれました。
質問にも熱心に答えてくれてきもちがいい。
いわゆる大人の社会科見学をしてきました。
お手入れされた見事な庭園。
これは二階の廊下から見下ろした構図。
上から見ても綺麗なように刈り込まれています。
このレンガの壁だけ見てもその豪邸ぶりがわかります。
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太宰の言葉は今でも心に残る言葉が多数ありますが、
この夏、斜陽館を訪れて、太宰の叔母が太宰に対して送った言葉、これが印象に残りました。
以前、太宰の文章で読んだ記憶はあるのですが、新しく出会った言葉としてインプットしたいと思います。
それがこちら。
叔母の言う。
「お前は器量が悪いから、愛嬌だけでもよくなさい。
お前は体が弱いから、心だけでもよくなさい。
お前は嘘がうまいから、行いだけでもよくなさい。」
~『晩年』より
まるで自分が言われているような錯覚に陥りました。
私のための言葉として大切に覚えていたいと思います。
さて、話は戻りますが、七ヶ浜ボラセンでの私の師匠である、仙台の菊池さん、30数年前、この斜陽館に泊まったことがあるそうです。
その『思ひ出』は、、、
暗い廊下に狭くて急な階段、
そして、濡れて湿った丹前。。。
いやはや、青森、津軽の生活の厳しさが伝わる貴重な思い出です。
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