七ヶ浜のボランティアセンターから、相撲の土俵脇を横切り、海側に向かって小山を一旦下り、そこから再び登っていくと、菖蒲田浜が一望できる丘にでます。
ここから見る風景は空が広くて大きい。
でも、平地に目を向けると悲しい風景が見えます。
そう、家々が無く、海岸線の松林には沢山の隙間が見えます。
そして写真左側、松林そばの広場には行き場のない瓦礫の山が残っています。
震災前のここから見える風景は、海岸そばの家並みと、濃い松林がそれはそれは美しく見えたことと思います。
その松林の先から10メートルを超える黒い大波が押し寄せてきたということ、この丘で目の当たりにすると今は到底信じられませんが、間違いのない事実です。
こうしたことが過去にあって、これからもまた有り得るということをしっかりと刻んでいかねばなりません。
この丘から見る風景に、津波という歴史を後世にしっかりと伝えていかねばならないという強い思いを抱きます。
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三陸の津波は黒い。
肥沃な山、川から注がれる三陸の海は、腐葉土などが蓄積されてプランクトンが豊富な栄養満点の海とされています。
それだからこそ海底に堆積した山からの恵みが、津波のときには海底からひっくり返って盛り上がり、黒い大波に姿を変えます。
その黒い波がヘドロとなってまだ田んぼなどに堆積されています。
その田んぼ。
この先、塩害との戦いは続き、田んぼ復活までにはもう2,3年かかるとされています。
それでも、人の手と知恵は歩を止めることなく、自然と共に戦い育って行くことでしょう。
それを次世代の子供たちに託していかねばなりません。
今日、七ヶ浜には、山形から第六中学校の二年生、約300人が来られると聞いています。
前回、七ヶ浜に行った際、先生方数人が生徒たちが活動するであろう作業現場の視察に訪れていました。
子供たちはここでの活動を通じて、しっかりと現状を刻んでこの先の未来を切り開いてくれるでしょう。
そして、この中学生を迎えるために、ボラセンスタッフの皆さんも準備に余念がないようです。
デラさんも奮闘中の様子。デラログ
に今日を迎える準備がアップされています。
そして、多くの現場リーダたちも昨夜東京・埼玉などから七ヶ浜に向かっています。
私は今週は行くことができませんが、子供たちのために、そしてそれが町のために、さらには町と関わる自分たちのためになって欲しいと願います。
今日の天候、、、何とか雨は降らずに持ちそうです。
今日の活動の無事を遠くから祈念いたします。
共に前へ!
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