七ヶ浜に入って2日目。
この日は「田んぼ復活大作戦」の活動です。
一度瓦礫を拾った後、重機で掘り返した二度目の現場。
台風の雨で一部ぬかるんでいましたが、ほとんどはかちかちの硬い土。
その中を歩くだけでも大変な場所。スコップを杖がわりにしないと真っ直ぐ歩けません。
田んぼに入ると、草むらに蛇がいる可能性があるため、一列になって、ゆっくりと全員で前に進みます。
今の季節は蛇が出る季節。
私たち人間の方が彼らの住処にお邪魔している立場です。
ゆっくり畦を一周すると、蛇の方が場所を空けてくれます。
こうして蛇との遭遇率を下げるのも、自然との共存行動。
むやみな殺生は避けたいものです。
この日は、長電ツアーさんと東芝エレベーターさんなど、約80人のメンバーで一斉に木片や石を取り除きます。
足の部分が透き通っていて痛々しい。。。(苦笑)
作業後、松林を見に行って来ました。
松の木が枯れてきているように見えました。
やはり塩害の影響でしょうか。。。
高田の一本松のような状態なのかもしれません。
そんな中、新しい命もすくすくと育っています。
昨年夏はわずか30cm位だったこの松の苗。
今は1m50cmを超えています。
思い出すと、昨年の夏、倒れた松や流された家々がこの松林を埋めていました。
倒木松を片付けるため、下草を刈る作業をしていた際、この新しい命が芽吹いていたのを見つけました。
あの松の苗たちが今すくすくと育っています。
この松林の中を歩いていると、新しい生命の息吹を感じます。
* * *
今の田んぼの復活作業は、とても地味な作業です。
ともすれば潮干狩りで貝を探しているような状態です。
力仕事かと思いきや、小石を取り除く作業がメインゆえ、達成感が少ないかもしれません。
でも、今の地味な工程を経て、大豆を植えている田んぼが出始めました。
こちらの現場もゆくゆくは大豆畑にするとお聞きしています。
田んぼの復活までにはまだ先になりそうですが、農家の活動の手助けになっていることは間違いありません。
農業は生活の基盤。青々とした田んぼ・畑を頭に描いて作業をすると、単純で地味な作業にも意味を見出すことができます。
七ヶ浜の田んぼは、その96%が津波の被害を受けました。
まだまだ作業する場所はあります。
一つづつ、一歩一歩、人のチカラで復活するまで力になっていきたいと思います。
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