田んぼ復活大作戦 '12.6.23 | 〜 シゲさんの「疾風勁草」ログ 〜

〜 シゲさんの「疾風勁草」ログ 〜

2014.6.1~ReNew!

〜Photologue〜

写真一枚からの日常ログを書き綴っていきます。

それと、、、(不定期になりますが)
東日本大震災から丸三年が過ぎた今、自身で経験したボランティア活動を一枚の写真から振り返っていきたいと思います。

~ シゲさんの「疾風勁草」ログ ~


七ヶ浜に入って2日目。


この日は「田んぼ復活大作戦」の活動です。


一度瓦礫を拾った後、重機で掘り返した二度目の現場。

台風の雨で一部ぬかるんでいましたが、ほとんどはかちかちの硬い土。

その中を歩くだけでも大変な場所。スコップを杖がわりにしないと真っ直ぐ歩けません。


田んぼに入ると、草むらに蛇がいる可能性があるため、一列になって、ゆっくりと全員で前に進みます。


今の季節は蛇が出る季節。

私たち人間の方が彼らの住処にお邪魔している立場です。

ゆっくり畦を一周すると、蛇の方が場所を空けてくれます。

こうして蛇との遭遇率を下げるのも、自然との共存行動。

むやみな殺生は避けたいものです。



この日は、長電ツアーさんと東芝エレベーターさんなど、約80人のメンバーで一斉に木片や石を取り除きます。

~ シゲさんの「疾風勁草」ログ ~


蛙さんと遭遇。
~ シゲさんの「疾風勁草」ログ ~

足の部分が透き通っていて痛々しい。。。(苦笑)



作業後、松林を見に行って来ました。

~ シゲさんの「疾風勁草」ログ ~

松の木が枯れてきているように見えました。

やはり塩害の影響でしょうか。。。

高田の一本松のような状態なのかもしれません。



そんな中、新しい命もすくすくと育っています。
~ シゲさんの「疾風勁草」ログ ~

昨年夏はわずか30cm位だったこの松の苗。


今は1m50cmを超えています。


思い出すと、昨年の夏、倒れた松や流された家々がこの松林を埋めていました。

倒木松を片付けるため、下草を刈る作業をしていた際、この新しい命が芽吹いていたのを見つけました。

あの松の苗たちが今すくすくと育っています。

この松林の中を歩いていると、新しい生命の息吹を感じます。



   *   *   *



今の田んぼの復活作業は、とても地味な作業です。


ともすれば潮干狩りで貝を探しているような状態です。


力仕事かと思いきや、小石を取り除く作業がメインゆえ、達成感が少ないかもしれません。


でも、今の地味な工程を経て、大豆を植えている田んぼが出始めました。

こちらの現場もゆくゆくは大豆畑にするとお聞きしています。

田んぼの復活までにはまだ先になりそうですが、農家の活動の手助けになっていることは間違いありません。


農業は生活の基盤。青々とした田んぼ・畑を頭に描いて作業をすると、単純で地味な作業にも意味を見出すことができます。


七ヶ浜の田んぼは、その96%が津波の被害を受けました。

まだまだ作業する場所はあります。


一つづつ、一歩一歩、人のチカラで復活するまで力になっていきたいと思います。



-END-