昨日の柏市近郊。
利根川水系で検出されたホルムアルデヒドの影響で約33万世帯が断水しました。
我が家も該当。
お昼前に防災アナウンスが入り、徐々に水がでなくなり、13時頃から断水。
あっという間の出来事でした。
深夜のうちに回復しましたが、仕事や外出していた方たちは寝耳に水。
お風呂に水を取り置きする余裕さえありませんでした。
数日続いていたら・・・大変なことでした。
震災時の絶望と不便を思うと共に、水の備えを改めて考えさせられた一日になりました。
* * *
私のブログタイトル、「疾風勁草」。
この「疾風勁草」にまつわる記事が、
18日付読売新聞夕刊「言葉のアルバム」欄に掲載されていました。
この「疾風勁草」は、中国語の「疾風知勁草」という言葉からいただいたもの。
通常は、、、
”疾風に勁草(ケイソウ)を知る”と読みます。
勁草とは強い草の意。
この言葉は中国の歴史書「後漢書」に出てくることわざで、
”苦難にあって人の意思の強さが分かる”という意味で使われます。
この言葉を座右の銘としている方がいらっしゃいました。
加藤氏は、山形県鶴岡の出身。藤沢周平氏と同郷です。
これまで、政治家になってから「好きな言葉」と聞かれたら「真実一路」と答え、色紙にもそう書いてきたそうです。
しかし、00年に「加藤の乱」でつまずき、
02年には脱税や政治資金流用の疑惑、
そして議員辞職。
地元への謝罪行脚を繰り返しているうち、、、
中学時代に偶然本屋で知った、
この言葉が頭に浮かんだそうです。
自戒の念を込めて、、、
--- 苦難に負けない、根の付いたしっかりした人になると。
* * *
いま一度、記事の版画部分。
(畑中純氏作)。
疾風の中、しなやかに葉を揺らして、根を離さない草を描いた素晴らしい作品だと思います。
加藤氏は、この版画の字のように、
疾風 ”に” 勁草を知る
ではなく、
疾風 ”は” 勁草を知る
と書くようです。
中国語原文の通り、”疾風”を主語として、
”疾風はいろんな草をひっくり返して喜んでいるが、強い草にだけはかなわない”
という解釈もアリだろうということ。
「風」が主か、「草」が主か…
* * *
私が、この語を始めて知ったのは、「トヨタ経営語録」という本からになります。
排出ガス規制という試練を機に、トヨタの総力を駆使して適合車を開発し、よりその責任を果たしたという故豊田英二氏の話からです。
--- 厳しい試練があって初めて、その人の強さがわかる。
--- 試練を乗り越えるたびに、人も企業もさらに強くなる。
「試練」が風で、「人」が草。
* * *
同じ言葉を好きな方の事は何かと気になります。
ましてや座右の銘にしている人と出会うとうれしくもなります。
でも、私はこの言葉は、やっぱり、、、
「草」の立場から見る、
--- 「疾風にも負けない強い根を持つ草になる」
という見方のほうがしっくりくるようです。
加藤氏は政治家。
世に流す「風」の立場でもモノを見ているのだと思います。
-END-