同じ言葉が好きな人 〜疾風勁草〜 | 〜 シゲさんの「疾風勁草」ログ 〜

〜 シゲさんの「疾風勁草」ログ 〜

2014.6.1~ReNew!

〜Photologue〜

写真一枚からの日常ログを書き綴っていきます。

それと、、、(不定期になりますが)
東日本大震災から丸三年が過ぎた今、自身で経験したボランティア活動を一枚の写真から振り返っていきたいと思います。

昨日の柏市近郊。


利根川水系で検出されたホルムアルデヒドの影響で約33万世帯が断水しました。


我が家も該当。


お昼前に防災アナウンスが入り、徐々に水がでなくなり、13時頃から断水。


あっという間の出来事でした。


深夜のうちに回復しましたが、仕事や外出していた方たちは寝耳に水。


お風呂に水を取り置きする余裕さえありませんでした。


数日続いていたら・・・大変なことでした。


震災時の絶望と不便を思うと共に、水の備えを改めて考えさせられた一日になりました。



   *   *   *



私のブログタイトル、「疾風勁草」。




この「疾風勁草」にまつわる記事が、

18日付読売新聞夕刊「言葉のアルバム」欄に掲載されていました。


~ シゲさんの「疾風勁草」ログ ~


この「疾風勁草」は、中国語の「疾風知勁草」という言葉からいただいたもの。


通常は、、、

”疾風に勁草(ケイソウ)を知る”と読みます。


勁草とは強い草の意。


この言葉は中国の歴史書「後漢書」に出てくることわざで、

”苦難にあって人の意思の強さが分かる”という意味で使われます。



この言葉を座右の銘としている方がいらっしゃいました。


~ シゲさんの「疾風勁草」ログ ~

衆議院議員の加藤鉱一氏です。

加藤氏は、山形県鶴岡の出身。藤沢周平氏と同郷です。


これまで、政治家になってから「好きな言葉」と聞かれたら「真実一路」と答え、色紙にもそう書いてきたそうです。


しかし、00年に「加藤の乱」でつまずき、

02年には脱税や政治資金流用の疑惑、

そして議員辞職。


地元への謝罪行脚を繰り返しているうち、、、


中学時代に偶然本屋で知った、

この言葉が頭に浮かんだそうです。


自戒の念を込めて、、、


 --- 苦難に負けない、根の付いたしっかりした人になると。



   *   *   *



いま一度、記事の版画部分。

~ シゲさんの「疾風勁草」ログ ~

(畑中純氏作)。


疾風の中、しなやかに葉を揺らして、根を離さない草を描いた素晴らしい作品だと思います。



加藤氏は、この版画の字のように、


 疾風 ”に” 勁草を知る


ではなく、


 疾風 ”は” 勁草を知る


と書くようです。



中国語原文の通り、”疾風”を主語として、


”疾風はいろんな草をひっくり返して喜んでいるが、強い草にだけはかなわない”


という解釈もアリだろうということ。



「風」が主か、「草」が主か…



   *   *   *



私が、この語を始めて知ったのは、「トヨタ経営語録」という本からになります。


排出ガス規制という試練を機に、トヨタの総力を駆使して適合車を開発し、よりその責任を果たしたという故豊田英二氏の話からです。



 --- 厳しい試練があって初めて、その人の強さがわかる。


 --- 試練を乗り越えるたびに、人も企業もさらに強くなる。



「試練」が風で、「人」が草。



   *   *   *



同じ言葉を好きな方の事は何かと気になります。


ましてや座右の銘にしている人と出会うとうれしくもなります。



でも、私はこの言葉は、やっぱり、、、


「草」の立場から見る、


 --- 「疾風にも負けない強い根を持つ草になる」


という見方のほうがしっくりくるようです。



加藤氏は政治家。


世に流す「風」の立場でもモノを見ているのだと思います。



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