ちょっと難しい話しです。

ひけらかすつもりはなく、

わかる人にわかればいいつもりで書きます。



学問を進めてた人なら、わかるかな?

特に基礎科学だけではなく、

応用科学・臨床をやってた人じゃないと

意外と通じない感覚だとこの歳で気付かされたこと。



世の中は基礎科学と応用・臨床の境目がない。

というより、区別できない人が多い。



子育て界隈の関係者は特にその気が強いと思う。


マニュアル大好き。

マニュアル通りにしかできない。

テキストなしには行動できない。

本当に現場にいるのか、現場があるのか

疑問に思う状況がままある。


これを基礎と応用・臨床の対比にあてはめてみます。





里親になるにあたり、

委託前からできるじゅんびはないですか?


そう疑問に思って研修で質問した里親さんて

沢山いるんじゃないかな?

あたしもその一人。

私も新人さんに研修とか交流会で何回か質問された。

みんな普通に不安に思うことだろう。



そういうときに口を揃えて言われたことがある。

「今から考えたって無駄だから

 子どもたちが来てからでもなんとかなる」


結論から言うと、できることは沢山ある。

けれど、来る子どもの個性に合わないリスクや

そもそも話が来ないとか、不調になることもある。

手当の制度も毎年変更されてややこしいし…

準備が無駄になることを考慮しなければならない。


多くの人はだからこそ考えるのが無駄だとなる。


けど、それってヘッジのかけ方の話。

そういうヘッジができる人なら

聞いておきたいことっていっぱいあると思う。


何も対応しないのか一番リスクが少ない

最適解というのもわからないでもないけと、

それって里親の個性に合わせた対応とはなってない。






里子ちゃんは家に来たときが0歳


発達科学の理論でもその道理はある。

そこは全く否定しない。

しかし、私の周りの里親も児相関係者も

その考え方が強すぎると私は感じています。


確かにそれまでの生活環境が不十分だったゆえに

精神構造が未発達だったりすることはあるし、

愛着障害などの反応が返ってくることは容易に想像できる。

基地としての親の機能が里親にまだ確立されていない中で、

健全な反応が返らないことも明らかだろう。


しかし、何故誰もがその「0歳」理論に

答えを見つけるのか。

それ以外のものが隠れていることを誰も疑わない。






逆に、そういう理論がたまたま臨床の結果とも
合致する場合だったのに、
その答えが気に食わなくて自分で探し求めて、
自分に都合の良い新しい理論を見つけた途端に
それが正しいと信じて飛びつく人も多い。

それも全て臨床ではなく自己都合の理論を当てはめる
ただの合理化という逃避。





親にしても科学者にしても
結局自分のエゴで世界を見ちゃう傾向がある。

理論科学においてはそれでいい。
自分が設定した理想条件において道理が立てば
全て答になる美しい世界。


しかし、臨床はそんな理屈通りにいくわけないし
とはいえ当てずっぽうでもだめ。

いくつかのそれらしい理論を用意しながら
その操作による危険を予測回避しながら
対象をしっかり観察し反応を見て
最善を尽くしていくものだと思う。

失敗したからやり直しっていうのが
子育てだとできないからこそ
悪い伝え方をしたときや傷付けたときのフォロー
意外といい反応が返ってきたときのフォロー
子どもたちの反応の気づきを夫婦で共有して
次に活かす努力をしてきた。

常に私達の立てた仮説は間違えている前提で観察し、
その評価を専門家に評価してもらう。
自分のエゴは評価に入れない。

反証可能性をしっかり確保して
その上で児相ワーカーさんを納得させてきた。

理論だけではない。
教科書通りの育児なんてそこに子どもが不在なのと同じ。

多くの時間を奪われた子どもたちに
できるかぎり貴重な成長期の時間を
有効に使ってもらいたい。

そのためにやるべきことはやってあげたい。


それでもまだまだ自己否定から始める。
無理矢理たくさんを期待して押し付けてはいないか。
そんな計画的に育児をして不自然にはなってないか。

観察はしっかりするけれど、
人間らしく温かく楽しく

そんな感じで夜中の夫婦の育児会議のあとは
大きな道筋は立てても難しいことは考えない。





我が家の子育てはこの応用臨床を大切にしています。



結果として先輩里親さんたちからも
新人には難しいから絶対止めたほうがいい!
と言われてた委託だったけど、
児相職員さんも学校の先生も
里親さんたちもママ友からも
とてもうまく行ってる、いい信頼関係ができてきてる、
健やかに育ってる、仲良し親子、
なんて評されてます。


やっぱり大切なのは
ちゃんと子どもを見てあげることなのかな
なんて思うわけです。


そして、適宜理論を当てはめ試行錯誤する。



臨床です。
やっぱり臨床なんです。

子どものことを見ているふりをして
子どものことを見ている自分を演出しても
そこに子どもはいない。

子どもばかりをみていても、策がないなら
策を適切に与えてくれる助言者を持つべき。



そういう臨床対応力がない現場だからこそ
答えを求める現場だからこそ、
委託前に準備なんていらないになってしまう。



里親さん一人ひとりの個性にちゃんと目を向けたらいい。
自分たちの当たり前が当たり前ではないことにも
もっと気づけたらいいと思う。

フレッシュな新人里親さんだからこそ気付く苦労を
もっと新人さんたち同士で共有したらいい。

ベテランさんの凝り固まった答えは
もちろん大切な理論体系ではあるけど、
経験の詰まった宝物ではあるけど、
私もたくさん大切なものをいただいてきたけど、

だからこそ思うのは、
ベテランさんだけに頼り過ぎたら
多分つまずいちゃうかも。

同じくらいの歳の里子ちゃんママ友が
一番助けになるのはそのせいかも。

里親歴同じか少し上くらいの里親さんにこそ
新人さんは話を聞くのが一番いいかも。


里親さんが悩み苦しんでいるその事自体が
理論のテキストではないけど、
当に臨床そのものだから。


臨床です。応用です。
わかる人だけでいいです。
臨床を大切にしてください。