から一気に先の話に飛びます。


手術のためのお金稼ぎを終えて、

手術して、

再出発して、

挫折して、

再び鬱になりかけていたころ。


この間はまた改めてしたためたいと思います。


ちょっと知り合いから夫と義実家との関係を訊かれたので

先に書きます。




初めての義両親


彼(今の夫)と付き合って2年ほど、

直前の古傷が癒えない頃だったか

既に家賃の節約も兼ねて同棲を始めていた。


そんなとき、彼の実家の家族と電話で

私のことを紹介する機会があった。


彼は正直にあたしが元男の子だということを告げた。

義父母も義妹も最初は戸惑っていたが、

いい大人が考えたんだから好きにすればいい

といったリアクション。

でもそれなりに関係を作っていた。


しかし、ある日彼がお義母さんの虎の尾を踏んでしまった。

溜まりに溜まっていたみんなの不満が義実家から向けられた。


そのトドメが私のことだった。


あんなオトコオンナと付き合うなんて

お前はどうかしてる!

お前は金輪際この家に上がるな!

墓にもお前は入れさせん!

もう親だとは思うな!

子どもだとも思わん!

せいぜいオトコオンナと仲良くしてろ!


義父から来たメッセージ。

彼もブチ切れてそのまま絶縁


申し訳なくて、切なくて、悲しくて、

泣き崩れました。

以後毎晩のように彼にわびて謝って泣いて。

そのまま再び鬱になってしまった。


2年ほど引きこもる生活

彼も俺のせいで傷を追わせてしまったと感じていた。

何とか彼に支えられながら過ごす毎日。


彼にも重荷になってしまっていることは実感。


何とかしなきゃと思っていたときに

近所のおばあちゃんたちと何故か親しくなって

他愛のない話をしながらカフェでお茶する中で

いろんな話を聞かせてもらって

癒やされ頑張ろうとまた決意。


簿記2級とFP2級の資格を

独学で一年かけて取って、

なんとかなんとか就職してみた。


けど、営業職だったから体力落ちて

鬱もきつい時期に務まるわけもなく

すれ違いも多くなってしまったから

2年ほどで退職。

でも、失敗した過去の経験を

払拭するには十分だった。


女性の営業として方々をまわり

一応契約も取ってきた。

女性ばかりの会社で親友もたくさんできた。

今でも仲良くしてる子いっぱい。

里親になってからも親子で付き合いとか。


そんなころに彼からもプロポーズをうけた。

しかし、お断りすることになった。


「私なんかが相手だと幸せにはなれない


家族に拒否され、子どももできない、

誰からも祝福されない結婚、

未来のない結婚をあなたにさせられない…


別れる覚悟で断った。けど、

「そばにいてくれたらいい。」

私の思いに寄り添ってくれた。

それがまた申し訳なくて申し訳なくて…



義母危篤の報せ


会社を辞めてからしばらくした頃

義実家から電話がきた。

「お義母さんが倒れた!

あと何時間持つかわからん

息子に帰ってこいと伝えてくれ」


最期の最後まであたしを拒否していた義母

でも、流石に最期くらい息子に看取らせてやらなきゃと

お義父さんが感じて彼に知らせてくれた。

彼が着いてしばらくでお義母さんは息を引き取った


冷静を装い電話をくれた彼にかける言葉もなかった。

冷静でいなきゃ、冷静でいなきゃと

言い聞かせるのが精一杯。


電話を切ったあとまた私独り泣きじゃくる。

私のせいで彼は元気なお義母さんと

何年も会うことすら叶わなくなった。

私が彼からお義母さんを奪ってしまった

ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…


そんな時、彼からまた電話がかかってきた。


「うちのこと、俺達だけだと回せないから

もろもろを手伝いに来てくれ」


でも、あたし、嫌われてるし、

拒否されてるし、逆にご迷惑になる…


「頼むから来てくれ。」


悩みながら急いで荷物をまとめ、

翌朝の特急ですぐ彼の実家を目指した。


初めて会うお義父さんと義妹

憔悴しきっている。

かろうじて話してくれた言葉。


「よく来てくれた。ありがとう。」


急なことに動揺しているのと

複雑な心境が伺いしれた…

お葬式の準備やらなにやらで

みんな気持ちも休まらない様子。


少しでもお手伝いをと

私も家事から雑用までをこなした。


赦し


葬式当日、お義父さんから火葬に向かう前に呼ばれた。



「**さん、本当にありがとう、

お義母さんの顔、見て上げてくれ」


お義父さんが涙ながらにそう言って招いてくれた。

ほんのり優しい表情であたしを見てくる。


赦してもらえたのだろうか…

お義母さんの姿を見て涙が溢れてくる。

初めてちゃんと拝見した…


「ごめんなさい、ごめんなさい、

         ごめんなさい…」

自然と出ていた言葉はそれだけだった…

お義父さんが返してくれた


「謝るのは私らの方だよ、

今まで本当にすまなかった。

**さんにに来てもらえて

本当に助かった。

こいつの最期を

一緒に見届けてくれて

ありがとう。」


棺を一緒に運ばせていただき、

遺影を抱かせていただき、

申し訳無さと、嬉しさと

悲しさと、悔しさと、


火葬場では田舎の葬式らしく

参列者も和気あいあい。

みなさんの時間を楽しく過ごせるよう

私も一生懸命お手伝い。


そんなこんなで短くて長い数日間を終えることに。


そして彼と一緒に帰る頃合いに、

彼から何とびっくりなお願いが…


「もう少し残って助けてやってくれないか?」


でも、私なんかがいても迷惑だし…


「夜に親父たちと話してて、

お前がおふくろにどこか似てるって

話になって、一緒にいると楽みたい

あいつら憔悴しきってるから、

家事だとか何だとか世話してやれないか?」


うん…


そこから彼は仕事のために帰宅。

私一人、義実家でお手伝いをすることに。

買い物、洗濯、掃除をやって

義妹といっしょにご飯を作って。

寝るときも一緒に寝たいっていわれて、


私がお義母さんの代わりだなんておこがましいけど、

すこしでも力になれてるなら

それだけで嬉しかった


お義母さんが家計のことを全部みてきたから

誰もお金の管理ができてなかった。

お義母さんを重ねられ信頼してもらえたから

お金のこともいろいろ整理しなきゃいけなくなった。

FPや簿記の知識を活かして

バランスシートを組んで先の計画を立てたり、

生命保険の申請した。、お葬式の決算をしたり、

遺産の処理や、諸々契約の整理も手伝えた。




今では


そして結婚して現在。

血の繋がりのない孫たちと

かつてはオトコオンナと罵られた嫁が

おじいちゃんやおばちゃんと一緒に

おばあちゃんのお墓に参っています。


孫にお小遣いを渡すのが嬉しそうなお義父さん。

少しでも親孝行してあげられてあたしも嬉しい。


結婚式は上げてない

里親になることを決めて一気に決めた結婚。

あたしの過去を知る人たちにも

主人方の身内にも披露したところで

祝福されないことはわかってる。

それどころか双方の身内に迷惑を掛けうる。

それに、新しい生活に早く移行したい


でも、子どもたちの笑顔に囲まれ、

私達親子を守ってくれる、愛してくれる

実家と義実家があること。


それだけで今はどれだけ幸せなことかと痛感している。