そういえば、今年は、思い切ってお節料理に挑戦してみたのでした。
ひとり暮らしなのに「お節なんて」と自分でも思うけれど、
ふと、誰かのために料理する感覚を思い出したくなったので。
黒豆を煮ながら、弱火のぽつぽつした音を聞いていると
妙に落ち着く。
そのくせ、甘く煮詰まった香りが部屋に広がると、
胸の奥のほうがそわそわしてくる。
だし巻きを巻く手元を見つめていたら、
ふいに思った。
「誰かが見てくれていたら…もう少し上手に巻けるのに」って。
誰かの視線を意識する瞬間って、
どうしてこんなにも身体があたたかくなるんだろう。
海老を煮ているとき、
弾ける香りに少しだけ刺激されて、
自分でも理由のわからない熱が頬に上った。
お節料理って、もっと淡々とした作業かと思っていたのに
なぜか心がドキドキする。
大皿に盛りつけてみると、思っていたより悪くない。
朱色と黄金色が並ぶと、急に部屋が色気を帯びるから不思議。
「これ、もし誰かと一緒に食べたら
どんな味になるんだろう──」
そんな妄想が浮かんでしまって、
ひとりのキッチンでひそかに笑ってしまったのでした。
ひとりで料理する楽しさの向こう側に、
誰かの気配を求めている自分に気づきました。
でもまあ、お節の出来は上々。
来年は…
誰かの箸が横にあってもいいかな、なんて。
ーーー+ーーー+ーーー+ーーー+ーーー
今日もありがとうございました![]()
Xのフォローもよろしくお願いいたします
