ドラマ「ノンレムの窓」。バカリズム原案・脚本。

 

      

 

 長年追ってきた容疑者が自首しようとすることに気づき、このままだと手柄を失うので焦ったベテラン刑事が何とか思いとどまらせようとする「有終の美」。

 PTA役員になりたくない保護者たちの攻防を描く「P.T.A」。

 

 特に「有終の美」は設定が面白くて、実際にも迷宮入りしそうだった事件の犯人が軽犯罪で逮捕されてそれまでの捜査は何だったんだ、みたいな事例があるので、リアルなブラックユーモアものとして楽しめた。

 ただ、後半になって確率としてさすがにないだろうという偶然が重なる(バカリズム脚本あるある)ので、急にリアリティが遠のいてしまうところが残念だった。

 

 私だったら、説得していったん帰らせることに成功したと思ったら、飛ばれてしまって逆に主人公のベテラン刑事が責任を問われて依願退職する羽目になり、しかも犯人はベテラン刑事と同期だがやる気もスキルも低くて駐在所を転々としていた巡査長からたまたま「こんにちは」と声をかけられたことがきっかけで自首という感じの皮肉たっぷりの結末にしたかな。

 本作の二次創作を募集してくれたら、書いてみたいものだと勝手に思ったのでありました。

 

 ちなみに、刑事が容疑者をなたべめるためにカツ丼を食わせるくだりがあり、コントなどでもこういう場面をよく見かけるのだが、刑事は自身の首を絞める結果となるのであり得ない。

 後になって裁判で「刑事さんからカツ丼をごちそうになったので何かお礼がしたいと思い、やってもない罪を認めてしまいました」などと否認に転じる可能性があるので、実際にはタバコ一本でも与えてはならないことになっている。芸人さんたちも、そろそろカツ丼ネタは辞めた方がいいと思う。
 

 さらに話はそれるけむど、最近、ソースカツ丼を作って食べてみたら、普通のカツ丼とは全く別の旨さで目からウロコだった。

 丼にご飯を盛って、千切りキャベツをたっぷり載せて、そこに一口サイズに切ったカツを並べ、ウスターソースをたっぷりかけてできあがり。

 ウスターソースのポテンシャルも再認識。子どもの頃、コロッケにウスターソースをドバドバかけてびしょびしょにして、ごはんに載っけて食べるのが大好きだったことも思い出して、近いうちにまたやってみようと決意した次第であります。