映画「サバイバー」。15年アメリカ、イギリス。

 ジェームズ・マクティーグ監督。

 


 テロリストの入国を防ぐ任務のためにロンドンのアメリカ大使館に赴任した女性職員(ミラ・ジョボヴィッチ)は、有能であるが故にテロリストの標的となり、上司殺害の濡れ衣を着せられて警察や情報機関からも追われることに。

 

 何年か前に観た記憶はあるのだが内容をよく思い出せないので再鑑賞。構成としては、「逃亡者」に代表される、敵からも味方からも追われる無実の主人公という設定に加えて、「アウトブレイク」などでしばしば用いられてきた、タイムリミットものを合わせたものだが、敵の正体が後半になるまでなかなか判らないままのため、ちょっとイライラさせられた。ヒントになるものやいくつかの仮説を提示してはそれが否定されるといった謎解き要素があれば、もっと面白くなったように思うのだが。

 007シリーズでジェームズ・ボンドを演じたピアース・ブロスナンが本作では主人公を狙う冷酷な殺し屋というのがちょっと興味深い。

 

 ちなみに以前このブログで本作を紹介した回を読み直したところ、有能なエージェントが活躍するのは当たり前でサスペンスがあまり盛り上がらないので、普通の主婦がたまたま知り合ったナチスの工作員と戦う羽目になる「針の目」みたいな設定にすればいいのに、みたいなことを書いていた。確かに。