-----------------------------------------------矜持-------------------------------------------------------------
俺の頭上で鳴り響く緊急警報
それは紛れも無く迷彩をかけた日本軍がルソンのミサイル基地に奇襲をかけた知らせであった
若干の怒りの篭った声で「至急日本軍1,2,3師団はミサイル基地の防衛にあたれ!」
全ての事情を知っている俺にとってそれはある意味滑稽で残酷な警報だった
元々傭兵稼業にそんな国家の重大作戦を教えるなんて正気の沙汰じゃ無いとは思う
クライアントのプライベートには口をはさむつもりは毛頭無いが…
俺はそろそろ自慢の種も無くなったと見切りをつけ、ハンガーに向かって一喝を入れた
「各々覚悟はあるだろうと思うが、これは日本軍エリート部隊との共同作戦だ! これが終わったら油田の利益を1割よこすそうだ!」
真偽はともかく今はその言質を利用しよう
隊員も多少は上手く出来すぎた話だと思うだろうが、それを承知で士気を高めた
特にこういう時に非常に役に立つのが、双子の存在だった
まさに狂騒
先頭意欲が第一線に立ち始めた
普段なら油なんぞ貰っても大して喜ばないと俺は思っていたが、少々甘かったようだ
その油から連想されるものがすでに見えてしまっているように見えた
一塩入れたところで、俺は操縦席に乗り込み、いつもより数段思い操縦桿を握った
少しバーニアを入れるのを戸惑ったのは言うまでもなかったろう
使命感か、それとも責任感か、先立つものにかられた跡の神経って恐ろしいものがある
「全機出撃!」その声はいつもより甲高く感じられた
ルソン島ミサイル基地に俺達は裏側の日本軍の揚陸艦に紛れて接岸した
ぐっと操縦桿を前に倒す
すべるようにデッキから出撃行き、その方陣に乱れは一糸もなかった
平生の事ながら、これには多少の安心感がある
特に物欲に駆られると思った双子のストライカーが先陣を切って上陸するのかと思いきや、新しい機体の運動性能のチェックも兼ねていたのだろう
珍しく慎重だった
まぁそれに越したことは無いのだが
それにしても双子の二機は異形だった
明らかに他の機体のフォルムとは一線を越える形をしていた
特に背中に刺した日本刀、これは新種のセイバーなのだろうか
切り付けるよりもその重量と圧力でたたききるのが特徴のセイバーは、日本刀の形にした時その威力を発揮できるのだろうか
加重はさらに上がるだろうが、それと同時に、ピンポイントを狙わないと致命傷を与えられないというデメリットを抱えていた
そのため熟練度の高いストライカーが搭乗する事が第一条件になるだろう
もっともその条件を軽々しくクリアしているのだが
俺は今回のセッティング、ホバーという機動力を極限まで殺す仕様に多少は戸惑った
操縦桿が重かったのはその影響による物も多少なりあっただろう
麗帝機も同様だ、平生の軽やかで、魅せるような動きは無い
但しホバーという鈍足になるのを重々覚悟の上で、これでもかという程の両手武器をつけて来た
両手にSG、背中にRF二挺、さらに脚部にMGといった具合
被弾覚悟でそれより早く殲滅しようという魂胆なのは分かった
最もそれ以上は何も分からないが
他二機はいつもと一緒だった。安定した動きと鈍足ながら威圧感ある挙動は後ろを任せるのに十二分に足りるものだった
後ろを任せるにしても前を任せるにしてもハリネズミは盾に成り得るし、白虎もスナイプとセイバーの遠近両用に対応する
少々の安堵に浸っている時に、前方の雨林に見覚えのある機体が数機あった
前にマニラの市街地で華麗に滑走していく様子を垣間見た陣陽である
陣陽はOCU圏内ではかなり流通度が高い期待なのだが、漆黒の塗装に黄色のライン
これは前に見た感じと一緒であり、日本軍の他有り得なかった
そもそもこの時間帯にミサイル基地をウロウロしているのは狂人の自殺願望者と日本軍ぐらいしかいない
俺は瞬間的に前者のイメージを消し去った
俺が思考している間に他諸々の隊員少しは気付いた様相で
特に桜花は「黒井のおじちゃんに連絡してくる!」
どれだけ親密な仲になったんだ
とは言っても彼女の気質からだんだんそれに違和感が無くなって来た様に感じる
陣陽の一機から光信号を受信した
「ワレ…ヨウヘイショクンヲ…歓迎セリ…」大体の意味はこうだった
詳しくは元軍人の麗帝が一番詳しそうだが、今はいいとしよう
光信号がひと段落した後、1中隊は裕に越す陣陽が道を開け、黒井の下に誘導してくれた
どうも礼節やら何やらを重んじる日本人は堅苦しくて困る
まぁ害が無いだけマシなのだが
俺達はモーセにでもなった気分でその海峡を滑って行った
その先に明らかに他とは違うフォルムの機体がある
右手には粒子砲らしき物を携えて、形だけはレイブンに似ていた
やはりカラーリングは漆黒andイエローライン
闇に紛れる夜襲もに最も適したカラーなのだが、その不気味さは闇でも異彩を放っていた
色々と考える事が多い… 特に日本軍にはその最新鋭の装備やら独自の戦術やらで毎回千思万考を尽くさないといけない
敵でなくて本当に良かった
またも安堵に包まれる俺
その浮かれぶりに少し痺れが切れたとしか思えない
俺の頭上で鳴り響く緊急警報
それは紛れも無く迷彩をかけた日本軍がルソンのミサイル基地に奇襲をかけた知らせであった
若干の怒りの篭った声で「至急日本軍1,2,3師団はミサイル基地の防衛にあたれ!」
全ての事情を知っている俺にとってそれはある意味滑稽で残酷な警報だった
元々傭兵稼業にそんな国家の重大作戦を教えるなんて正気の沙汰じゃ無いとは思う
クライアントのプライベートには口をはさむつもりは毛頭無いが…
俺はそろそろ自慢の種も無くなったと見切りをつけ、ハンガーに向かって一喝を入れた
「各々覚悟はあるだろうと思うが、これは日本軍エリート部隊との共同作戦だ! これが終わったら油田の利益を1割よこすそうだ!」
真偽はともかく今はその言質を利用しよう
隊員も多少は上手く出来すぎた話だと思うだろうが、それを承知で士気を高めた
特にこういう時に非常に役に立つのが、双子の存在だった
まさに狂騒
先頭意欲が第一線に立ち始めた
普段なら油なんぞ貰っても大して喜ばないと俺は思っていたが、少々甘かったようだ
その油から連想されるものがすでに見えてしまっているように見えた
一塩入れたところで、俺は操縦席に乗り込み、いつもより数段思い操縦桿を握った
少しバーニアを入れるのを戸惑ったのは言うまでもなかったろう
使命感か、それとも責任感か、先立つものにかられた跡の神経って恐ろしいものがある
「全機出撃!」その声はいつもより甲高く感じられた
ルソン島ミサイル基地に俺達は裏側の日本軍の揚陸艦に紛れて接岸した
ぐっと操縦桿を前に倒す
すべるようにデッキから出撃行き、その方陣に乱れは一糸もなかった
平生の事ながら、これには多少の安心感がある
特に物欲に駆られると思った双子のストライカーが先陣を切って上陸するのかと思いきや、新しい機体の運動性能のチェックも兼ねていたのだろう
珍しく慎重だった
まぁそれに越したことは無いのだが
それにしても双子の二機は異形だった
明らかに他の機体のフォルムとは一線を越える形をしていた
特に背中に刺した日本刀、これは新種のセイバーなのだろうか
切り付けるよりもその重量と圧力でたたききるのが特徴のセイバーは、日本刀の形にした時その威力を発揮できるのだろうか
加重はさらに上がるだろうが、それと同時に、ピンポイントを狙わないと致命傷を与えられないというデメリットを抱えていた
そのため熟練度の高いストライカーが搭乗する事が第一条件になるだろう
もっともその条件を軽々しくクリアしているのだが
俺は今回のセッティング、ホバーという機動力を極限まで殺す仕様に多少は戸惑った
操縦桿が重かったのはその影響による物も多少なりあっただろう
麗帝機も同様だ、平生の軽やかで、魅せるような動きは無い
但しホバーという鈍足になるのを重々覚悟の上で、これでもかという程の両手武器をつけて来た
両手にSG、背中にRF二挺、さらに脚部にMGといった具合
被弾覚悟でそれより早く殲滅しようという魂胆なのは分かった
最もそれ以上は何も分からないが
他二機はいつもと一緒だった。安定した動きと鈍足ながら威圧感ある挙動は後ろを任せるのに十二分に足りるものだった
後ろを任せるにしても前を任せるにしてもハリネズミは盾に成り得るし、白虎もスナイプとセイバーの遠近両用に対応する
少々の安堵に浸っている時に、前方の雨林に見覚えのある機体が数機あった
前にマニラの市街地で華麗に滑走していく様子を垣間見た陣陽である
陣陽はOCU圏内ではかなり流通度が高い期待なのだが、漆黒の塗装に黄色のライン
これは前に見た感じと一緒であり、日本軍の他有り得なかった
そもそもこの時間帯にミサイル基地をウロウロしているのは狂人の自殺願望者と日本軍ぐらいしかいない
俺は瞬間的に前者のイメージを消し去った
俺が思考している間に他諸々の隊員少しは気付いた様相で
特に桜花は「黒井のおじちゃんに連絡してくる!」
どれだけ親密な仲になったんだ
とは言っても彼女の気質からだんだんそれに違和感が無くなって来た様に感じる
陣陽の一機から光信号を受信した
「ワレ…ヨウヘイショクンヲ…歓迎セリ…」大体の意味はこうだった
詳しくは元軍人の麗帝が一番詳しそうだが、今はいいとしよう
光信号がひと段落した後、1中隊は裕に越す陣陽が道を開け、黒井の下に誘導してくれた
どうも礼節やら何やらを重んじる日本人は堅苦しくて困る
まぁ害が無いだけマシなのだが
俺達はモーセにでもなった気分でその海峡を滑って行った
その先に明らかに他とは違うフォルムの機体がある
右手には粒子砲らしき物を携えて、形だけはレイブンに似ていた
やはりカラーリングは漆黒andイエローライン
闇に紛れる夜襲もに最も適したカラーなのだが、その不気味さは闇でも異彩を放っていた
色々と考える事が多い… 特に日本軍にはその最新鋭の装備やら独自の戦術やらで毎回千思万考を尽くさないといけない
敵でなくて本当に良かった
またも安堵に包まれる俺
その浮かれぶりに少し痺れが切れたとしか思えない