「3年間、誰とも分かり合えなかった。」
組織の役員を最近、辞任した友人が漏らす。
嵐のような一日の夕方に、コーヒーを飲みながら話した。
「誰か1人でも心が通いあえていたら、きっと頑張れたと思う。」
そっか。辛かったね。何もできずごめん。
でも、その3年間、僕がどれほど君に救わていたか。
お疲れ様でした。ゆっくり心身を休めて。
母が僕の家で見たいと言った桜は、この雨で一気に散った。
その散った花びらは、濡れたマリンブルーのインプレッサに、アクセントのように付いていた。
信号待ちの道路沿い、サツキの蕾が膨らみ始めていることに気づく。
雨の入学式を終えた家族の姿をあちこちで見かけた。
車の中のFMから流れるスピッツの「大好物」が、曇った空に温かさを添えてくれる。
🎵 期待はずれなのに
いとおしい 🎵