李 白(り はく、701年 - 762年)
中国の盛唐の時代の詩人である。
字は太白(たいはく)。号は青蓮居士。
唐代のみならず中国詩歌史上において、
同時代の杜甫とともに最高の存在とされる。
奔放で変幻自在な詩風から、
後世に『詩仙』と称される。
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李白は多作であり、
生涯に1万首ほどの詩を詠んだが、
現存するのはそのうち1000首ほどとされる。
李白は「酒仙」とまで呼ばれるように酒を愛したことで知られ、
飲酒を礼賛した詩を数多く詠んでいる。
長干行(ちようかんこう) [五言律詩]
漢文
妾髪初覆額
折花門前劇
郎騎竹馬來
遶牀弄靑梅
同居長千里
兩小無嫌猜
十四爲君婦
羞顏未嘗開
低頭向暗壁
千喚不一回
十五始展眉
願同塵與灰
常存抱柱信
豈上望夫臺
十六君遠行
瞿塘灔澦堆
五月不可觸
猿聲天上哀
門前遲行跡
一一生綠苔
苔深不能掃
落葉秋風早
八月胡蝶來
雙飛西園草
感此傷妾心
坐愁紅顔老
早晩下三巴
預將書報家
相迎不道遠
直至長風沙
書き下し文
妾(しよう)が髪初めて額を覆(おお)うとき
花を折って門前に劇(たわむ)る
郎(ろう)は竹馬(ちくば)に騎(の)って来たり
牀(しよう)遶(めぐ)って青梅(せいばい)を弄(ろう)す
同じく長千(ちようかん)の里(さと)に居(お)り
両(ふた)つながら小(おさ)なく嫌猜(けんさい)無し
十四(じゆうし)君(きみ)が婦(ふ)と為(な)り
羞顏(しゆうがん)未(いま)だ嘗(かつ)て開かず
頭(こうべ)を低(た)れて暗壁(あんぺき)に向い
千喚(せんかん)するも一(いつ)も回(めぐ)らさず
十五(じゆうご)始めて眉(まゆ)を展(の)べ
願(ねが)わくは塵(ちり)と灰とを同(とも)にせん
常(つね)に抱柱(ほうちゆう)の信(しん)を存(そん)し
豈(あ)に望夫台(ぼうふだい)に上(のぼ)らんや
十六(じゆうろく)君(きみ)遠行(えんこう)し
瞿塘(くとう)の灔澦堆(えんよたい)
五月(ごがつ)触(ふ)る可(べ)からず
猿声(えんせい)天上(てんじぃよう)に哀(かな)し
門前(もんぜん)行跡(こうせき)遅(おそ)く
一一(いちいち)緑苔(りよくだい)を生(しよう)ず
苔(こけ)深くして掃(はら)うを能(あた)わず
落葉(らくよう)秋風(しゆうふう)早(はや)し
八月(はちがつ)胡蝶(こちよう)来(きた)り
双(なら)び飛ぶ西園(せいえん)の草(くさ)
此(これ)に感じて妾(しよう)が心を傷(いた)ましむ
坐(そぞ)ろに愁(うれ)う紅顔の老(お)ゆるを
早晩(そうばん)三巴(さんぱ)を下(くだ)らん
預(あらかじ)め書を将(も)って家に報(ほう)ぜよ
相(あい)迎(むか)えて遠(とお)きを道(い)わず
直(ただ)ちに至(いた)らん長風沙(ちようふうさ)
現代語訳
わたしの前髪がやっと額を覆うようになった少女のころ、
わたしは花を折って門前で無心に遊んでいました。
あなたは竹馬にまたがってやって来て、
二人は井戸の囲いの柵のまわりで青梅の実をもてあそび、
おままごとをしたものでした。
わたしたちはこの長干の里に住んでいていつも一緒、
二人ともまだ幼かったので、疑うこともなく無邪気なものでした。
十四の歳にわたしはあなたの嫁になりましたが、
ただもう恥ずかしさが先にたって、
一度として笑うこともありませんでした。
うなだれて、暗い壁の方を向いたまま、
千回呼ばれても、一回も振りむきません。
十五歳になるとはじめて明るい顔になり、
塵や灰になった後でも、あなたと一緒に暮らしたいと願いました。
あなたの変わらぬ愛は、あの尾生(びせい)の信のようであり、
夫の帰りを待ちわびる望天台に登ることなど、
考えられもしませんでした。
十六の年、あなたは遠いところに旅に出かけ、
あの瞿塘峡(くとうきよう)の灔澦堆(えんよたい)を
さかのぼっていきました。
仲夏五月、長江は増水していて、とても近づけません。
両岸になく猿の声だけが、悲しげに大空に響いているでしょう。
わが家の門前には、あなたの帰りが遅いので、
あなたの残した足跡のひとつひとつに、
もう緑の苔がついてしまいました。
苔はびっしりと深く生え、掃(はら)うこともできません。
早くも秋風が吹いて、木の葉が落ちています。
もう仲秋の八月、胡蝶が飛んで来ました。
それはつがいで、仲よく西の庭園の草の上を
ひらひらと飛んでいます。
それを見るにつけても、私の心はいたみます。
何となく悲しくなります、この女盛りの
若々しい紅顔がふけてゆくのが。
あなたが三巴(さんぱ)から長江を下って
お帰りになるのはいつなのでしょう。
その時は前もって手紙でしらせてくださいね。
遠いなどとはいいません。お迎えにいきます。
このまま、まっすぐに長風沙までまいりましょう。
鑑賞
李白、三十歳の後半の作らしい。
この詩は、夫を行商に出した若い人妻の
気持ちをうたったものである。
詩はすべて妻の独白で貫かれていて、
少女時代の回想からはじまって、
やがて人妻となり、
夫を商用で旅に出した留守をまもる
空閨(くうけい)のわびしさを訴えている。
やさしい語句を使用しながら、
巧みに女性の心理を写しだしている。
ことに、
最初の、幼なじみのおままごとの場面、
中ほどで、新婚早々の羞じらい、
一転して新婚生活の幸せ、
最後の、遠くまでも迎えに行きます、
という結びは、
女心をうたって余すところがない。
2026年8月18日
米の日
「米」の字を分解すると「八十八」になることから。
山道散歩コース(家南)の棚田(コシヒカリ)も刈入れ間近である。
今年の新米の価格は下がるよそうだが・・・?
(昨年はどの銘柄も3万円/60kgだった)
午前中はヨーガ教室。
午後はゴルフの練習。
