蚊帳に寝て母在る思ひ風の音
鑑賞: 昭和六十二年(1987)の作品。
もはや一般家庭で蚊帳(かや)を吊るとは
考えられない年代だから、これは旅先での句である。
「風の音にふと目覚め、改めて蚊帳に気がついた。
蚊帳は幼い思い出。
それは母に繋るが」と、自註にある。
このように、
物を媒介にして人とつながるということは、
誰にでも起きる。
そのあたりの機微を、
俳句ならではの表現でしっかりととらえた佳句だ。
蚊帳といえば、
横山隆一の漫画『フクちゃん』に、
部屋いっぱいに広げた青い蚊帳を海に見立てて、
海水浴ごっこをする場面があった。
我々兄弟はそれを真似て、
椅子の上から何度も蚊帳の海に飛び込んだ。
本当の海水浴など、
夢のまた夢の敗戦直後のことであった。
『杉本寛集』(自註現代俳句シリーズ・俳人協会)所収。
(清水哲男)
蚊帳(かや、かちょう、ぶんちょう、蚊屋)
蚊などの害虫から人などを守るための網。
蚊帳の使用は古代にまで遡り、
古代エジプトのクレオパトラが愛用していたという。
18世紀にはスエズ運河の建設など、
熱帯地方での活動に蚊帳が使用された記録がある。
![](https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b2/Young_woman_reading_a_letter_at_night_while_another_sleeps_behind_a_mosquito_net_%285759421730%29.jpg/220px-Young_woman_reading_a_letter_at_night_while_another_sleeps_behind_a_mosquito_net_%285759421730%29.jpg)
日本には中国から伝来した。
当初は貴族などが用いていたが、
江戸時代には庶民にまで普及した。
60年前は我が家にも蚊帳があった。
(夏は親子6人が一つの蚊帳の中で寝ていた)
その後蚊取り線香が普及して蚊帳が不要になり、
兄弟4人はそれぞれベッドで寝るようになって、
幽霊が怖かった私は一人不安な夜を過ごすことになる。
(幽霊の恐怖は妻が亡くなって和らぐが、今も・・・)
近年家の密閉性が高まったのと蚊が減ったせいか、
我が家では蚊取り線香を使うことは無い。
もう蚊帳や蚊取り線香が夏の風物詩と言えないなぁ・・・!
2024年6月23日
昨日、ゴルフ練習場に金曜日の親睦ゴルフに行くT・Kも来ていた。
私が未だに100を切れない原因は、
練習場では80%ぐらい打てている(そう思っている・・?)のに、
コースに出るとショットの確立が50%ぐらいになるからだ!
T・Kから
「打ち込むのでは無く手前からフェイスに載せて払う感じ」
というアドバイスをしてもらった。
(私のように打ち込むショットはミスに成りやすいらしい、
特にバンカーは1打で出た例しがない)
確かにコースは平らではないのでダフったりトップしたり・・、
練習場のマット(滑ってくれる)があったらと何時も思う。
午前中はゴルフの練習に行って試してみるつもりである。
それにしても、見事に一週間傘マークが続いていて、
当日の天候が心配である。
(わざわざ雨の中でゴルフはしたくない)