ある朝、グレゴール・ザムザが

  気がかりな夢から覚めたとき、

自分がベットの上で一匹の巨大な毒虫に

 変わってしまっているのに気づいた。

 

  フランツ・カフカ

    現在のチェコ出身の小説家。

    プラハのユダヤ人の家庭に生まれ、

    法律を学んだのち保険局に勤めながら作品を執筆した。

 

    どこかユーモラスな孤独感と不安の横溢する、

    夢の世界を想起させるような独特の小説作品を残した。

 

    その著作は数編の長編小説と多数の短編、

    日記および恋人などに宛てた膨大な量の手紙から成り、

    純粋な創作はその少なからぬ点数が

    未完であることで知られている。

 

    生前は『変身』など数冊の著書が

    ごく限られた範囲で知られるのみだったが、

    死後中絶された長編『審判』『城』『失踪者』を始めとする

    遺稿が友人マックス・ブロートによって

    発表されて再発見・再評価をうけ、

    特に実存主義的見地から注目されたことによって

    世界的なブームとなった。

 

    実存主義

      人間の実存を哲学の中心におく思想的立場、

      或いは本質存在(essentia)に対する

      現実存在(existentia)の優位を説く思想的立場である。

      存在主義とも。

 

    現在ではジェイムズ・ジョイス、マルセル・プルーストと並び

    20世紀の文学を代表する作家と見なされている。

 

    『変身

      カフカの代表作であり実存主義文学の一つとして知られ、

      また、アルベール・カミュの『ペスト』とともに

      代表的な不条理文学の一つとしても知られる。

      カミュの『ペスト』は不条理が集団を襲ったことを描いたが、

      カフカの『変身』は不条理が個人を襲ったことを描いた。

 

      この『変身』における不条理は、

      主人公の男が、

      ある朝目覚めると巨大な虫になっていたことであり、

      男とその家族の顛末が描かれる。

 

      第一章

        布地の販売員をしている青年グレゴール・ザムザは、

        ある朝自室のベッドで目覚めると、

        自分が巨大な毒虫になってしまっていることに気が付く。

 

        そうしてふと時計を見ると、

        出張旅行のための出発時間をとっくに過ぎている。

        心配する家族からドア越しに声がかけられる中、

        何とか体を動かして寝台から這い出ようとし、

        そうこうするうちに

        グレゴールの様子を見に店の支配人がやってくる。

 

        グレゴールは部屋のドアまで這いずり、

        苦労して鍵を開けて家族たちの前に姿を現すと、

        彼らはたちまちパニックに陥る。

        母親は床の上にへたり込み、父親は泣き出し、

        支配人は声を立てて逃げ出す。

        支配人に追いすがろうとするグレゴールだったが、

        しかしステッキを持った父によって傷つけられ、

        自室に追い立てられてしまう。

 

      第二章

        以来、グレゴールは自分の部屋に閉じこもって

        ひっそりと生活することになった。

        彼の世話をするのは妹のグレーテで、

        彼女はグレゴールの姿を嫌悪しつつも食べ物を差し入れ、

        また部屋の掃除をした。

 

        グレゴールも当初は気を使って身を潜めているが、

        しかし彼女たち(妹と母)の会話を聞いてふと、

        自分が人間だった頃の痕跡を

        取り除いてしまってもよいものかという思いを抱く。

 

        グレゴールが自分の意思を伝えようと、

        壁際にかかっていた雑誌の切り抜きにへばりつくと、

        その姿を見た母親は気を失ってしまう。

        事態を悪く見た父親はグレゴールにリンゴを投げつけ、

        それによって彼は深い傷を負い、

        満足に動けなくなってしまう。

 

      第三章

        父親の投げたリンゴは

        グレゴールの背にめり込んだままとなり、

        彼はその傷に1ヶ月もの間苦しめられた。

 

        妹はもうグレゴールの世話を熱心にしなくなっていた。

 

        失望する家族たちの中で、

        グレーテは「もうグレゴールを見捨てるべきだ」と言い出し、

        父もそれに同意する。

        やせ衰えたグレゴールは家族の姿を目にしながら部屋に戻り、

        家族への愛情を思い返しながらそのまま息絶える。

 

        翌日、グレゴールは手伝い女によってすっかり片付けられる。

 

        娘のグレーテは長い間の苦労にもかかわらず、

        いつの間にか美しく成長していた。

        両親は、そろそろ娘の婿を探してやらなければと考える。

 

朝起きたら息子が毒虫になっていたら?

いくら家族といえども・・・、

『変身』の結末は現実的だと思う。

 

2024年5月5日

立夏(りっか)は、二十四節気の第7。

  春が極まり夏の気配が立ち始める日。

  『暦便覧』には

    「夏の立つがゆへ也」と記されている。

    春分と夏至の中間で、

    昼夜の長短を基準に季節を区分する場合、

    この日から立秋の前日までが夏となる。

 

朝8時から氷上八幡神社はるまつりの準備作業に行く。

 

氷上八幡神社はるまつり

  神事     10:30

 

  奉賛会行事

    (1)芸能奉納

       ①田中太鼓     11:30~

       ②氷上獅子舞クラブ 12:00~

       ③和太鼓集団 満天 12:30~

 

    (2)ゲーム

       ①むかしあそび(めんこ、こま回し、けん玉)

       ②型抜き

       ③輪投げ

    

    (3)お楽しみ抽選会 13:00~

       お米、IKEA時計、池川美術館入場券、御朱印、ユスラ梅

 

今年は初めてキッチンカー(やきそば ほか)も来て

今まで以上に賑やかになりそうである。

 

氏子の皆さん、お孫さんと一緒に、”きまいよ”!!