美しき人の帯せぬ牡丹かな

  鑑賞: 季語は「牡丹(ぼたん)」で夏。
 
      柴田宵曲『古句を観る』(岩波文庫)に出ている元禄期の句だ。
 
      えっ、なんだい、これはっ。
      と、一瞬絶句。
 
      牡丹と美人との取り合わせは良いとしても、
      選りにも選ってしどけなくも
      帯をしていない女を立たせるとは。
 
      いわゆる狂女かしらんと想像をめぐらして、
      なんだか不気味な句だと思ったら、
      そうではなかった。
 
      宵曲曰く、
      「こういう句法は今の人たちには
       多少耳遠い感じがするかも知れないが、
       この場合強いて目前の景色にしようとして、
       帯せぬ美人をそこに立たせたりしたら、
       牡丹の趣は減殺されるにきまっている。
       句を解するにはどうしても
       その時代の心持ちを顧慮しなければならぬ」。
 
       なるほど。
       となれば、現代の句は
       「今」の時代の心持ちを顧慮して
       読まなければならないわけだが、
       その前に「今」の俳句が「今」の心持ちを
       詠んでいるのかどうかが大いに気になる。
 
       「今」の時代というよりも、
       「今」の俳壇の心持ちで詠まれている句が多すぎないか。
 
       おっと、脱線。
       したがって、掲句の帯せぬ美人とは、
       すなわち牡丹の艶麗な様子を言ったものである。
 
      「立てば芍薬、坐れば牡丹」と言い古されてきたが、
      元禄期の心持ちでは牡丹は美人の立ち姿だったことになる。
 
      当然のことながら、
      美人の尺度もその時代の心持ちによって決められるのだから、
      この帯せぬ人の体型は、
      「今」の美人のそれとは大いに異なっていたのだろう。
         (清水哲男)
 
 
  美女の形容として
   「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」
  という都々逸がある。
  漢方薬や東洋医学関係者の間では、
  この文言は元々は婦人の生薬の使い方を示す漢方の言で、
    イラ立ちやすい女性は芍薬の根を、
    座りがちの女性は牡丹の根の皮を、
    フラフラ歩く女性は百合の根を用いると良いという
  意味だとする説が語られ、実際に応用されている。
  ただし、本当の由来についてはっきりしたことは分かっていない。
 
   ボタン(牡丹)は、ボタン科ボタン属の落葉小低木。
   シャクヤク芍薬)は、ボタン科の多年草である。
 
   ボタンが樹木であるのに対して、シャクヤクは草本である。
     草本とは、木本(もくほん)に対応する概念で、
     木にならない植物を指す。
     すなわち、樹木のように大きくならず、
     太く堅い幹を持たない植物である。
 
木と草の性質上からは
「立てば牡丹、座れば芍薬」
の方が普通なのかも知れないなぁ・・・?
 
2024年5月3日
昨日の人間ドックの血液検査で基準値を超えた項目
                           今回    前回    前々回
身長    cm                    170.9         170.8         170.8
体重  64.3 kg                   76.1           76.7           76.8
腹囲    cm                     90.0           91.0           91.5
r-GTB   ~50 U/I              56              31             53
総コレステロール 140~199 mg/dl    218            227            236
クレアチン  ~1.00 mg/dl           1.09          1.05           1.09
eGFR   60~                     51.7          54.1           52.2
血糖  ~99 mg/dl             139           125             131
HbA1C  ~5.5 %                6.3            6.4             6.2
 
まぁ、現状キープで一安心である。
しかし、内科診察で先生から、
 「不整脈の人の飲酒は脳梗塞のリスクが高いので、
  禁酒するように」
と、言われた。
 
30年来お世話になっている主治医から、
そんな話を一度も聞いたことがないのでショックだった。
 
「酒は百薬の長」
禁酒は絶対無理なので、
節酒(3合->1.5合)して・・・・、週一休肝日を!!
 
明日は大連に帰るというのに、
午前中、妻はお掃除タイムになる。
 
私は家の周りの草抜きをする(させられる?)、
まぁ、最後だから役割を果たして、
気持ちよく帰ってもらおう・・・。
 
午後は多田神社へ参拝(徒歩1時間半)!