待賢門院堀河(80)
             長からむ 心も知らず 黒髪の
             乱れて今朝は ものをこそ思へ
 
  ★現代語訳
        (昨夜契りを結んだ)あなたは、末永く心変わりはしないと
      おっしゃっいましたが、どこまでが本心か心をはかりかねて、
      お別れした今朝はこの黒髪のように心乱れて、いろいろ物思い
      にふけってしまうのです。
  ★作者
        待賢門院堀河(たいけんもんいんのほりかわ。12世紀ごろ)
      神祇伯(じんぎはく)・源顕仲(みなもとのあきなか)の娘で
      崇徳院の生母、待賢門院(鳥羽院の中宮・璋子(しょうし))に
      仕えて「堀河」と呼ばれました。
 
  ★鑑賞
        平安時代というのは男性が女性の家に行って一晩を明
      かすという慣習がありました。  
      「後朝」というのは男と女が一晩を明かした翌朝で、
      男が帰った後で女の許へ「昨夜はとても幸せだった」と
      一首詠んで贈る、という雅な慣習があったのです。
      それに対して女性が返したのがこの一首というわけです。
        
          昨夜一晩を一緒に過ごし、契りを結んだあなた。
          翌朝帰っていってから、後朝(きぬぎぬ)の歌をいただいて
          「いつまでも末長くあなたのことが好きですよ」と言葉をもらったけれども、
          その言葉はどこまで本当なのでしょうか。
          お別れした後、あなたの心をはかりかねて、この私の寝乱れた黒髪のように、
          心乱れて思い悩むばかりですわ。
「黒髪の乱れて」・・・・・・、情事の後のエロティックな雰囲気が現れています。
若いころは金髪にあこがれ通販で英語版の「プレイボーイ」を買いましたが・・・。
やっぱり黒髪が一番色っぽいと・・・それにしても平安の恋愛は・・・なかなかやりますなぁ!
 
    黒髪の乱れ、という女性の愛の表現は、後の世の与謝野晶子の歌
    「黒髪の 千すじの髪の みだれ髪 かつおもひみだれ おもひみだるる」などで
    とみに有名ですねぇ!
 
2014年3月29日
八百屋お七の日
   天和3年3月29日(1683年)、恋人を思うあまりに放火した八百屋の娘お七が
   火刑に処されたことに由来。
 
井原西鶴の『好色五人女』に取り上げられたことで広く知られるている。
 『好色五人女』(こうしょくごにんおんな)は
    ●姿姫路清十郎物語(お夏清十郎)
    ●情を入れし樽屋物かたり(樽屋おせん)
    ●中段に見る暦屋物語(おさん茂兵衛)
    ●恋草からげし八百屋物語(八百屋お七)
    ●恋の山源五兵衛物語(おまん源五兵衛)
である。
女性の情念・・・・・男なら皆羨ましい・・・?