藤原義孝(50番)
 
                      君がため 惜しからざりし 命さへ
                        ながくもがなと 思ひけるかな
 
  ★現代語訳
 
       あなたのためなら、捨てても惜しくはないと思っていた命でさえ、
     逢瀬を遂げた今となっては、(あなたと逢うために)できるだけ長く
     ありたいと思うようになりました。
 
  ★作者
       藤原義孝(ふじわらのよしたか。954~974)
     謙徳公伊尹(けんとくこうこれただ)の三男で、
     18歳で正五位下・右少将になりました。
     「末の世にもさるべき人や出でおはしましがたからむ
      (今後もこのような人は現れないだろう)」と言われるほどの美男で
     人柄も良かったのですが、痘瘡(天然痘)にかかってわずか21歳の
     若さで死去しました。
 
  ★鑑賞
       詞書には「女のもとより帰りてつかはしける」とあります。
     恋しい女性のもとに逢瀬に出かけて一夜を過ごし、
     帰った後に一首したためて贈った歌で、こうした歌のことを
     「後朝(きぬぎぬ)の歌」といいます。
       
           激しく恋した女性に想いが通じ、はじめて一夜を過ごした後。
           逢瀬がかなうまでは、この恋のためなら命を捨ててもいい、
           と思っていたけれど、一度相通ずればよりいっそう想いがつのり、
           今度はこの女性を愛するためになるべく長く生きていたいと願う。
 
「後朝(きぬぎぬ)の歌」・・・・今なら携帯メールを送るのでしょうが・・・・・。
恋の願いが叶った後に、自分の心境が大きく変わり、生きることへの喜びが
生まれたことに気が付いた作者の若い恋心感じます。
まさか自分が若くしてこの世を去るとは思いもしなかったでしょう!
 
撰者の定家は、もしかしたらこうした経緯も考えあわせて
この歌を選んだのかもしれませんねぇ。
 
2014年3月26日
暖かいが雨である。
今日予定していたゴルフは中止になった。
後期高齢者が多いのでこの時期の雨中のプレイはキツイ。
店を休みにしているので、一日をどう過ごすかなぁ・・・・!