知人の畑から昔、二尺近い棒状の石が出たと言います。

近くに縄文の遺跡が在りますから、石棒のことでしょう。

ある日、許可を得て探してみました。

敲打痕が残る折損した石棒と、小さな棒状礫が見つかりました。

棒状礫は全面加工されていますから、これも石棒なのでしょう。

 

 

その近くから、縊れの有る扁平な小さな石が見つかりました。

「何だろう。」洗うと、こけしに似た小さな人型(石偶)が姿を現しました。

柔らかい石を削って磨いている様です。

 

 

大きさと形は落花生そっくり、両面に線刻状の傷が有ります。

もし、石偶ならば、この縊れに紐を付けて身に着けていたのかもしれません。

 

 

以前も石偶に似た遺物を見つけています。

この三日月形の石には、敲いた痕や磨いた痕、裏面には線状の深い傷が有りました。

また、焼けた痕もあり、ただの敲磨器とは異なる気がしました。

 

 

調べると、岩手県北上市の「滝ノ沢遺跡」の「石偶」と似ています。

滝ノ沢遺跡のものは、礫石を刻んで「男性」を表したものとされます。

少し異なるのは、頭の部分が刻みでは無くて盛り上げているところです。

この石も丸い部分を頭と考えれば、人型(石偶)に見えます。

 

 

土偶や石偶は、破損して見つかるものが多い様です。

病気や傷の治癒祈願として、その患部を身代りとして破壊したとの説が有ります。

この石に残る沢山の傷痕も、自然に付いたものでは無いかもしれません。

 

 

久しぶりに伐採跡の遺跡に行ってみると、草木が繁茂していました。

このままだと、いずれ地表が全て覆われ遺物は探せなくなることでしょう。

また、少し前には近くにが出た様です。

熊など全く出たことの無い地域でしたが、1月になっても出没しています。

 

 

「一体熊は何処からやって来たのか。寒くなっても冬眠しないのでしょうか。」

見通しが悪いので、突然この藪から出て来られたら避けようが有りません。

「この遺跡もそろそろ潮時かも」そう思って直ぐ帰ったのですが、石鏃をひとつ見つけました。

遺物は、まだ見つかるのです。

 

 

石鏃だけで無く、この遺跡では多様な石器が見つかっています。

未成品ですが、これらは木葉形尖頭器に似ています。

旧石器時代から縄文時代にかけて、槍先として使用された石器です。

 

 

茎の様な部分は、柄への装着を考えた形でしょうか。

手のひら大の一番大きな石器は、板状礫を両面から打ち欠き磨いた痕が有ります。

石斧の様な作り方ですから、別の石器なのかもしれません。

 

 

石斧も見つかっていますが、一番小さな片刃の石斧は風化がかなり進んでいました。

従来石斧とされていた中に、掻器(皮なめし)の痕跡が残るものが有る様です。

この大きさを考えると、木材の伐採加工具と言うより皮なめしかもしれません。

 

 

以前読んだ本にサヌカイト製石器の時代を見分けるポイントが、書かれていました。

旧石器時代の石器は長い年月で表面が風化し、例外なくざらざらで灰白色をしていると言います。

ここにサヌカイトは在りませんが、この地の岩石にも当てはまるでしょうか。

風化の進んだ石器と剥片を集めて、観察してみました。

 

 

全て白または灰色で柔らかそうな外見です。

でも、新しい割れ口は濃い色ですから、元々は硬くて鋭く割れる石だったのかもしれません。

現に、手が切れそうな剥片も有ります。

擦痕微細剝離痕などが残る剥片は、切削器として使用されたものでしょうか。

 

 

小さな石器には、尖頭器やナイフ形石器似たものが有りました。

旧石器時代のナイフ形石器に、衝撃剥離痕が確認出来るものが有る様です。

衝撃剥離は高速投射の痕ですから、日本の旧石器時代にも投槍機や弓矢が使用されていた可能性が高い様です。

原初の石鏃とは、一体どの様な形だったのでしょうか。

 

 

旧石器時代の石器に台形(様)石器と言うものが有った様です。

大きさ3cm~5cmほどで、方形、台形、三角形などの剥片に平刃や斜刃が付けられた石器の様です。

切削具と言われますが、柄に取り付けられて刺突具に使用されたとも言われます。

台形石器には色々なタイプが有る様ですから、可能性は有るかもしれません。

                                      

 

旧石器遺跡は全国で一万か所以上在ると言われていますから、それほど希少な遺跡でも無い様です。

でも、この地方では未だに見つかっていないとされます。

 

 

珍しく雨が三日続いた日、雨ざらしの古民具を見つけました。

遠くから見ると、箪笥や長持、銭函、糸車などが有ります。

古民具は乾燥しているので、雨に当たると割れたり反ったりするのです。

聞いてみると、物置の建て替えで不用品を出していた様です。

「全部要らないものだ」と言うので、糸取りの道具などを頂いてきました。

 

 

頂いた中に何の部品か分かりませんが、大きな木製の歯車が有りました。

私が欲しかったのは、これだったのです。

軸を外せば置台に成りますが、そのままで充分存在感が有ります。

 

 

箪笥は使いものに成りませんが、引き出しから浄法寺塗りの小皿を見つけました。

赤と黒の対比が美しい内朱外黒の「日の丸皿」です。

この小皿はたぶん、浄法寺塗りで最も小さいものでしょう。

 

 

とても小さく薄い皿のため、特定の用途が有ったはずです。

食物を載せるには適しませんから、茶たくか手塩皿なのかもしれません。

裏側にが描かれていますが、これは作者銘と言うより所蔵者印の様です。

 

 

この印は、漆で描いた屋号、漆の記号、釘などで引っ掻いた印の順で古くなると言われます。

産地に近いためか、日の丸皿は割と手軽に求めることが出来ましたが、私はこの小皿を、骨董市で百円で買った記憶が有ります。

 

 

「吹けば飛ぶような小さな雑器」とは言え、あまりに低い評価です。

普通に有った誰も気にも留めなかった物が、いつの間にか無くなっていたという事が、よく有ります。

この小さな漆器も、そうならないことを祈るばかりです。

 

 

 

 

自分で買った最初の万年筆は、ペリカン スーベレーンでした。

仙台のデパートの中に有った丸善で求めたものです。

本当はモンブランが欲しかったのですが、少し高かったのです。

よく覚えていますから、余程嬉しかったのでしょう。

 

 

中古品買取店のチラシを見ていると、万年筆を千円以上で買取ると有ります。

ただし、18金等の刻印が有るものに限る様ですから、金高騰の影響でしょうか。

現在18金1グラムは13,000円位ですが、ペン先は0.3~0.5グラム有るそうですから、充分採算が取れるはずです。

 

※パイロット エリート万年筆ペン先

 

昔は入学・卒業祝や就職祝として贈られた万年筆が、どの家庭にも有ったものです。

それ故骨董市などでは日本製万年筆の中古品など、タダみたいな値段で売られていたものですが、今はどうなのでしょう。

家に何本も有るパイロットの万年筆エリートを、調べて見ました。

 

※エリートSの「S」は、ショートタイプの意味

 

エリートにも色々有る様ですが、中でも「エリートS」は大橋巨泉のテレビCM はっぱふみふみで大ヒットした18金ペン付ショートタイプの万年筆で、1968年(昭和43年)に発売されたそうです。

発売当時の価格は2,000円ですが、今発売されている復刻版は20,000円もします。

ネットオークションでの中古品の相場も数千円ですから、当然ですが、以前より高価に成った訳です。

物の価値は日々変化しますから、今現在の価値を知っておくことは大切です。


※各モデルにより、ペン先、同軸の形と長さ、刻印、クリップなどが異なる

 

以前、知人が親戚にお金を貸した際、半額分は十万円金貨で返済されたそうです。

驚いたのは、「その金貨を銀行に預金した」と言っていたことです。

正直で欲の無い人でしたから、「金貨に額面の倍以上の価値が有ること」を知らなかったのかもしれません。

でも、多数の金貨を所有していた親戚も、その価値を知らなかったのでしょうか?

真相は不明ですが、結局、銀行だけ得をした訳です。

 

 

貧乏な我が家に金貨は有りませんが、二分金が数枚有ります。

古い箪笥の引き出しから、他の古銭と一緒に見つかったものです。

二分金にも色々有る様ですが、残念なことに、我が家の二分金は最も価値の低いものの様です。

3グラム重さが有りますが、金が23%、銀が77%ですから、二分とは名ばかりで、万年筆のペン先の方が、各段に品位が高いのです。

 

 

先日タラの芽採りに行ってきました。

以前はゴールデンウイークが採り頃でしたが、温暖化の影響でしょうか。

桜の開花と同様、年々早まって来た様です。

 

 

朝早く行ったのですが、既に誰かが採った後でした。

それでも、家族で食べるには充分な量です。

「山菜の王様」ですから、みんな狙っているのですね。

 

 

タラの芽は、やっぱり天ぷらが一番です。

高温でサクッと揚げるのがコツですが、以外と難しいものです。

少し衣が厚かったのですが、揚げたてを食べるなら問題ありません。

 

 

大きく育ったタラの芽は、茹でて味噌マヨネーズ和えにしました。

タラの芽だけでは少し寂しいので、シイタケの味噌マヨネーズ焼も作ります。

ほろ苦い山菜には、冷やした日本酒が合います。

 

 

今日は頂いた地酒の純米吟醸でしたが、慣れとは恐ろしいものです。

その後飲んだいつもの紙パックの酒が、美味しく感じるのです。

山菜には香りの有る濃厚な純米吟醸よりも、スッキリとした本醸造の方が合うのかもしれません。