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身内や部下が鬱病やひきこもりになってしまった。

どのように接したらいいのだろう。

周りの方がまず精神的に楽になる事を目的にして書いてみます。

個人的な考えなことをご了承お願いします。


まずは、相手の方が病気が治って欲しいです。

正確には、鬱病の場合は、寛解 (かんかい) という、症状が出なくなる状況を

目指します。


「がんばって!」と、鬱病の方に声を掛ける事が禁句であることは、有名になってきました。

とにかく、治って欲しいのですが、どのように接したらよいか、わかりません。

本を読んだり、パソコンで検索したり・・・

いろいろ情報を仕入れて調べます。


調べているうちに、『相手の立場に立って接する』ということが、重要な事が

わかってきます。

相手は鬱病やひきこもりになって苦しんでいるわけです。

「そのことを考えてあげよう。話を聞いてあげよう。」

そう考えて、接します。

症状が好転したらいっしょに喜んだり、

症状が悪くなったら、いっしょに悩んだり。


しかし、時にたとえようもない、怒りや苦しみがやってきます。

なぜだろう?

わたしの場合は精神障害の方々の職業訓練の指導という特殊な状況なので、

特別な思いが心の中にありました。

つまり、『相手の鬱病が治る事でわたしの実績が認められる』という

まったく自分勝手な思いが心の中にあるわけです。


『相手の立場に立って接する』という実際にやっている行為と、

心の中の自分勝手な思いに隔たりがあるわけです。


ここでさらに念を押しますが、わたしの個人的考え方です。

読んでいて、憤りを感じる方がおられるかもしれません。

ご勘弁ください。


身内や知り合いが鬱病になってしまった場合、

それを見守る周りの人の心の中には、

「ゆっくり、見守ってあげよう」という思いと、

実は、

「早く治ってほしい。経済的にもたいへんだ」とか、

「ほんとはどこかへ遊びに行きたいけど、それもできない。

私の人生は損だ。」

という、相反する気持ちが存在するかもしれないと思います。

少なくとも、わたしはこういう考え方をしてしまいました。


相反する思いが心の中にありますので、苦しくなるのは仕方がないのです。

また、まじめに考えれば、考えるほど自分を責めてしまい迷宮に入り込んで

しまいます。


わたしの場合は、自己嫌悪に陥ってしまい、自分自身が鬱っぽくなってしまいました。

というか、その時精神科を受診していたら、鬱病と診断されていたかもしれないです。


大げさに言うと、自分の根拠なき自信が崩壊してしまい、新たな自分の考えを

組み立て直さざるをえない状況に追い込まれてしまいました。

ここまで8年かかっています。


ここまでをとりあえず整理します。


まず、『相手の立場に立って接する』という考え方で病気の方と接し始めます。

しかし、自分の心の中に、相手の立場を考えている部分と、自分の都合を

考えている部分が存在していますので、心が納得できずに苦しむわけです。


では、『相手の立場に立って接する』という考え方はまちがっていたのか?

ここをどう書いたらいいのかとても迷ってしまいます。

つまり自己嫌悪に陥り苦しむ可能性があるとしても、それに意味があると

わたしは、考えを持っていきたいです。


つまりほんとうの自分と向き合わないとしょうがない状況になるということは、

”自分を見つめるチャンスをいただいた”という風に変えることができる可能性が

あるのです。


ここを是非感じて欲しいのです。

鬱病やひきこもりの方と接することによって、ほんとうの自分とは何か?

ということを考えるチャンスをいただいた!

もしもこのように考えることができたならば、そこから、鬱病やひきこもりの方に

助けていただいた。救っていただいた。という考え方に繋げることができるのです。


この時点で、心の中で以前は相反する考えとして存在していた、

「早く治ってほしい。経済的にもたいへんだ」とか、

「ほんとはどこかへ遊びに行きたいけど、それもできない。

私の人生は損だ。」

というような考えかたの部分が、かなり小さくなります。

そして、なんとなんと不思議な事に、そのような思いを冗談で、

相手に話す事ができるようになったりするのです。



実は、自分を救ってくれた大切な存在だったという風に気付くのです。

その時点で劇的に接し方が変化するのは想像できると思います。

で、実はその事で相手の方の症状が好転するか?というと、

それはわかりません。

わたしは、たぶん好転するであろうと信じていますが、

そこまでの成功はわたしのまわりでは、見たことも聞いたこともありません。

是非、皆さんが成功例を作り上げて、他の同じような状況で苦しむ方々の

希望の星になってほしいな。と思います。


つづくかもしれません


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