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題は、辻村ジュサブロ-さんの言葉を借りました。
内容とはまったく関係ありません。(;^_^A
そういえばアマゾンから
直接アドレス貼れなくなるん
でしたっけ。
不便やー。
今日は真ん中の
『はじめて読む哲学の本』
梅香彰 芸文社 1996
から、おもしろい話を。
この本は、男の人専用だなー。
わたしこのシリーズ好き。
一番左は、わしの好きな竹田青嗣(せいじ)せんせです。
どんな人間とも自然につきあえるか?
こういう見出しなんですが、どうですか?
わたしは30歳代後半までは、付き合えませんでした。
で、こんな話。
梅香せんせいが、帰途の途中の駅で薄汚い男にこう話しかけられた。
「先輩、ちょっと聞くがね・・・」
おぉ、目に浮かぶな。前歯が2本しか無かったんだって書いてある。
「先輩よ、俺は川崎へいきてぇんだが、ここはどこだ?いったい」
「こりゃあ、いったい何線だ?」
どうも出稼ぎでどこかの工事現場で働いていたらしいが、帰り方がわからないらしい。
梅香せんせいは、とにかく嫌だったけど、どうも気の毒になって、
男がわかるところまで、いっしょに電車に乗った。
電車に乗ったとたん、
「よう、あんた、きれいだね。」・・って、おねぇちゃんに話しかけてる(笑)
腕をひっぱって、おとなしくさせて、登戸まで連れてった。
「ところで、ここはどこなんだ?」
「登戸ですよ」
「のぼろと?」
切符売り場へ連れてって案内板を見せて、終点が川崎だと説明した。
で、そんとき男が、
「ほんとうだ・・」と言ったそうなんですが、
梅香せんせいは、そのときのその薄汚い男の、パッと輝いた顔を
一生忘れることがないだろう。と書いてる。
で、わたしも、だから『まわりの人にやさしくしよう!』なんてことをいう気は
さらさら無いんですけど。世の中こんなことばっかりじゃない。
ただ、梅香せんせいがこのあと書いておられるのですが、
ほんとこの嫌なやつの面倒を見ているうちに、いつのまにか
その中に無垢な人間性を見出したような気がした。と。
そして、それは何か、とても暖かいものをわたしに与えてくれた。
と、書いておられる。
何度も言いますけど、だから『人にやさしく』なんて野暮は言いません。
ま、今の世の中いろいろ気をつけないといけないですからね。
でもね、自分に利益をもたらすであろう人間だけ選んで付き合ってたら、
こういう経験はできないんじゃないかなと。そう思うわけです。
と、自分の若い頃の反省もふくめて書きました。
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