うちには犬一匹と猫が二匹います。ある日普通に家に帰ったのですが、いつもすぐ寄ってくる犬(ユキといいます)が寄ってきません。「ユキ調子悪いな」と奥さんに言いながらこたつに座ったのですが、その時もすぐ膝の上に乗ってくる猫(ももといいます)が寄ってきません。

「今日なんかおかしくない?」

と、奥さんに言うと奥さんは

「うん」

と言いながら娘のほうを見ます。

「なんかあんの?」

と聞くと、奥さんがあなたのうしろになにかいる。と言います。

「ね!」と娘に声をかけると娘が

「顔が半分の男の人と中国みたいな女の人がいる」

と言います。

ぞっとしました。

信じる信じないは別としても犬と猫はうそはつきません。ユキも、モモも、あきらかにいつもと違うのです。

実は娘の方が霊感が強く娘には人の形がはっきり見えます。奥さんは何かいるくらいしかわからないそうです。娘はいっしょにジャスコへ行っても「あそこにいる、ここにもいる」とすぐに言います。娘はあんまり見えすぎて一瞬実際の人と区別がつかない時があるそうです。よく見るとそういう人はやはり色が薄いそうです。また娘はからだの悪い部分が黒く見えるので、ある時は僕が左目が調子が悪く少しぼやけていた時があったのですが、娘がすぐに「顔のここらへんが黒い」と言いました。

奥さんはオーラが見える事は結婚してからずっと僕には隠していました。僕がそんな事まったく信じないのをわかっていたのでしょう。2,3年前から僕が少し変わってきたのでしょう。いろいろ話してくれるようになりました。僕は疲れて帰ったりするとオーラの色が薄くなっているそうです。その人の状況で毎日色や濃さがちがうそうです。僕は結婚してから一度も浮気をしたことがないのですが、ほんとしなくてよかったと思いました。

この経験は僕にとって新鮮で、信じる信じないはもうどうでもよく、”心の中からきれいにしよう”という気持ちを強くさせるきっかけになったのです。僕と奥さんの出会い自体も実は出会う10年前から決まっていたという事にも後から気がつきました。今はこの奥さんとの出会いだけでなく、すべてのことが僕にとっては偶然ではなく必然からきている事と前向きに考えて、出会いを大切にしています。

結局、娘によると顔が半分の男の人は僕の帰り道の交差点で交通事故にあった人だったそうです。中国みたいな女の人についてはわからなかったそうですが、僕のその状況は4、5日続きました。余談ですが気になってインターネットで”顔が半分の男と中国女”で検索してみました。

インドネシアの民話で”半かけ男が神様を探しに行った話し”というのが出てきました。


http://www3.aa.tufs.ac.jp/~asako/cerita/others/cerita_others/han.htm


この民話のテーマが人の心についてであった事も僕にとっては偶然ではないのかなとありがたく前向きに思っています。