面談を予定していた利用者さんがキャンセル。2回目のリスケ。

面談を改めて設定をしましたが「次は通所しましょうね」と念押し。

 

別に単純なリスケなら、こんな念押しをしません。

でも今回は利用者さんが目指す方向に関係することであったため、念押しをしました。

 

この利用者さんは、計画相談が出会いのきっかけ。

当時利用者さんが通所していたA型事業所の方から「計画相談をお願いしたい」との依頼を受け引き受けたケース。その後この利用者さんはA型事業所を退所し、うちのB型事業所に通所することになりました。

 

当初からこの利用者さんが求めていたのは、就労すること。

それも最低賃金の保証される形での就労。なので利用者さんにとってうちに通所することはおそらく本望ではないことだと思います。

 

とはいえ、そんな状況ながらうちに通所することになったのは、うちの自由さ。

普通の就労継続支援B型(昔でいう作業所)であれば朝決められた時間に来て、決められた時間作業して、決められた時間に終わって帰る・・・なんていうのが普通でしょう。でもうちは、違います。時間の絶対的な拘束はありません。

 

またこの利用者さんの大きな課題が「朝から通所できない」ということ。

朝起きれないわけではないのですが、今まで通所していたA型事業所は朝から通所する場所。最初はなんとか頑張っていたのですが、徐々に無理が生じる状態に。朝頑張って行こうとすると発熱したり体調を崩すなどの症状が出ることに。当然ながら精神科の主治医にも相談したものの、解決策はなし。ならば、午後からの通所でも構わないうちのB型を誘い、通所することに。

 

そんな訳で、自分の計画相談支援をきっかけに、B型にも通所することに。

結果的に精神的プレッシャーがなくなったためか「午後から通所」ということについては無事クリアできることに。それも3ヶ月程度続けることができ、プレッシャーのかからない状態であれば午後から毎日通所することもできる見立てが立つことに。

 

そこで動き出したのが、就職活動。

本来であればもう少しじっくりと通所するのも1つと考えるけど、一方でやらずに否定するのも違うかなと感じている自分。仮にうまくいかないと分かっていても、それに協力してくれる人がいればやってみることも必要かな・・・と思い、実際に活動することに。当初は障害者就労支援センターに支援依頼をするものの「関係者がいるなら、そっちでやってください」と言われてしまったため、ハローワークに相談して支援をお願いすることに。

 

そして実際に選考前の職場体験実習も行うことに。

ハローワークの人も利用者さんの希望する条件にあわせて求人を探して下さり、現場支援は自分が担当することに。先日も実習先の企業に訪問し実習前の事前面談に同行してきました。

 

その実習に向けて今月は利用者さんと面談を組んでいました。

もっとも、面談の主目的は計画相談のモニタリングなのでモニタリングにあわせて実習についての確認を行なっていく予定でした。

 

ところが、そのモニタリングが2回も流れてしまいました。

1回目は利用者さんが面談時間を大きく遅くなってからの連絡で、その日は事情を理解し改めてモニタリングの日程を設定。その設定した日が、今日。今日モニタリングを設定したのはご本人の作業シフトにあわせて設定。作業に参加した後にモニタリングをする手筈でした。

 

しかし作業シフトの時間になって、利用者さんは通所せず。

こちらから安否確認のための電話をするも、応答せず。今日は自分も急遽作業のヘルプでシフトに入ったため、ヘルプが終わった後にご本人に電話。しかし・・・やっぱり応答なし。

 

それからしばらく経って、利用者さんから電話。

そのとき自分は別の利用者さんの対応をしており、別の職員が対応。その職員から受けた報告は「シフトに行けませんでした」ということと「自分から折り返し電話が欲しい」ということ。

 

本音を言えば、ちょっと違いますよね。

本来であれば「折り返し電話が欲しい」ではなく「自分からもう一度電話をする」ですよね。まぁこういう考え方になってしまうのはこの方の障害特性にも大きく関わってくることなのですが、これが「就職を目指している」のであれば、それなりの対処が必要になります。これがもし実習先相手なら、ちょっとあり得ないですよね。

 

そんなことを含め、利用者さんに電話をし事情確認。

電話口ではご本人が精神的に疲弊している様子を口調で確認。なのであえて「このまま、実習の話を進めても大丈夫?」と確認。実習の先送りをするのも選択肢と考えていたけど、ご本人としては先送りせず予定通り進めたいとのこと。なので「シビアな結果(選考に進めない)が出る可能性もあるけど、覚悟ある?」と聞くと「ある」とのことであったため、そのまま話を進めることに。そこで最初に書いた「念押し」をした訳です。

 

今の時代、色んな働き方があると思います。

朝起きれない人が仕事できないということではなく、朝起きれないなら朝の時間帯を避けた仕事をすればいい訳です。電車に乗って通勤ができないなら、在宅ワークも働き方の1つ。選択肢としては狭まると思いますが「朝起きて仕事に行って、夕方に帰ってくる」といった世間の一般的な働き方に合わせる必要はないと考えます。

 

ただ、「連絡を入れない」のは違います。

朝早かろうと夜遅かろうと、行けない時に連絡をするのは当然の話。直接話が必要なら、基本的には自分からアプローチをするべきこと。働き方の多様性はあるけど、働くためのマナーはみんな同じ。そこは間違ってはいけないところ。その辺も、今度の面談で突っ込むところですね。

 

もしこれが「まだ就職をせず、それに向けてリズムを作りたい」なら、話は別です。

でも目前に「就職」があるなら、それなりのことを求めます。それは本人が長く仕事を続けるためにも必要なこと。自分やうちのB型の支援も多様性があり、目指すべき段階にあわせて支援をします。なので人によって支援の仕方が違うけど、それはある意味当然のこと。

 

実習に向けやや不安要素が大きく出てきましたが・・・大丈夫かな?

でも最後は自分で切り拓いていくもの。自分たちができることは、そんなにたくさんありません。支援者がどんなに頑張っても、本人次第で結果は変わります。心配しても何も変わらないので、あとは本人に任せるしかないですね。あまり使わないようにしている言葉ですが、この場面ではさすがに「頑張れ!」としか、言えません。